第6話香辛料も組み合わせ次第で変わるはず つづき
「さあ!いざシャイニングアルティマゴンザレスを!!!」
「あほ、こむぎがレベル1なんだ、いきなりSクラスは無理だろ」
「投擲なら外から投げればいいじゃない」
「マリーアントワネット的思考でやるから協力できないんだジョロ」
このゲーム、面白いところは仮想空間で行うものなのだが、普通のゲームと違って走る速度や力などは本物の自分と同じになるところにある。
そこにレベルアップしていくごとに、ほんの少しだがパワーアップしていく。
なので、たまにレベルが低くても強い人は本物でプロのなんらかの選手というものもあったりする。
「じゃあ、引き連れレベルアップは?」
「ぼっちで一人だけゴーストになるのはツライからな、それで行こう」
「なんです?それ?」
「パーティー組んでると、強い敵倒しても経験値が平等に振り分けられるや。それを利用して初回プレイヤーにぎょーさん経験値積ませて早くレベルアップさせる方法や。運動能力はそんなに上がらんけれどもHPとかはかなり変わるからな」
そう説明するシオ。
「あのこの初回限定のアイテム私使えないんですけれど…」
「そういうのは売るんだよ~。弱くてもお金にして強い武器に変えちゃうんだよ」
そうして始まった怪物ハンター「カイハン」。
見て覚えてというザラメの教えに従い、しばらく離れて見守るこむぎ。
「ほえー電子魔道書ってすごいなあ。風とかも来るんだあ」
そして戦場では…。
大きなドラゴン相手に4人が戦っていた。
「さあ!受けなさいマテリアルコンプレ…」
「シオ、目。エリカ顎あげて」
「「ほい」」
目を潰す剣士シオとドラゴンの顎を蹴り上げる魔法使いエストリカ。
「どっこいせ」
そしてとどめとばかりに、上から大斧で首を落とすザラメ。
「ちょっと!私おいてけぼり!!!」
「連携に参加しないお前が悪い」
「Aクラス超大型ドラゴンの顎を一撃でかちあげる魔法使いのいる連携なんてとれませんわ!」
「まあまあ」
「それでどうだったこむぎちゃん?レベル的にはそこそこいってると思うから死なないと思うんだけれど」
そういうエストリカの言葉に、こむぎが手をぐーぱーする。
「強くなってる気がします!」
「いいですわねぇこちらは雀の涙程度…」
「ハイクラスなんだからしょうがないだろ」
「じゃあ今度はこむぎも参加しよかー」
「なにするんです?」
「これを使いなさいな」
ポンと渡されたのは大きな赤いキャンディーのような物を渡す小町。
「ジョロ、そこはハバネロ弾じゃないだろ」
「投擲クラスと言えばバッドステータス要員でしょ?」
「ミスセレクトだよブート・ジョロキア」
「補助クラスは玄人向けやからなー」
「楽しむなら、私たちが守ってボム投げじゃないかな?」
「その通りだよエリカ。全く万年そーろーがカイハン語るな」
「なぜかしら卑猥なことを言われている気が」
「気のせいだキャロライナ・リーパー」
「いつもジョロキアさんへの対応ああなんですか?」
「いつも一人だからね~」
「結局同じ穴の狢に集まるわけ」
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