グリムノーツ 星の王子様の想区

クロム・ウェルハーツ

イントロダクション

“ぼく”は砂漠の真ん中に不時着した。

故障した飛行機の前で頭を抱える“ぼく”の前に一人の男の子が現れた。


男の子は“ぼく”に言った。

「羊の絵を描いて」と。


そうして王子様と知り合った“ぼく”は王子様と様々な話をした。

いくつもの星を渡り、いくつものモノと出会ってきた旅の話だ。


出会いがあれば別れもある。


飛行機が直った。

王子様に伝えにいくと、王子様も自分の星に帰るという。


王子様は自分の体を蛇に噛ませた。地球に来た日と同じ星の配置の時に蛇に噛まれることで自分の星に戻れる。王子様はそう説明した。


翌日、王子様の体はなくなっていた。

“ぼく”は王子様が帰ったのだと夜空を見上げる。


“ぼく”は一人思う。どこか遠くにいる羊が、王子様が育てていた花を食べたのか食べなかったのか、と。

それがどんなに大切なことなのか。大人たちには決して分かりはしないのだろう……。

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