第215話「球の打ち方」

バットを持つ!だが、なかなか当たらない!


「ミズキ、バットは短く持って!あとフォームが悪いんだよ!」


と、ゴウに言われた。小学時代、5、6年の時は、良く空き地で野球をした。リトルリーグに入っているヤツも沢山いた。学校では、期ごとにクラス対抗野球もあった。そんなこんなで、時々僕も野球の練習をやっていたのだった。


「ミズキ、球を良くみて!」


『はいはい、分かってますよ!良く見てって、ボールの縫い目まで良く見えてるよ!でも、当たんないんだよ、これが!!』


ブンッ


と、振ったバットは宙を舞った。ちゃんと持ったって当たらないじゃないか!!ならば……僕は、忍者ハットリ君になった!そうハットリ君のフォームなら、僕には当てる自信があった!!どうせ当たらないなら、好きにバットを振らせてもらおう!と、言う訳で僕は、バットを忍者の刀の持ち方にした!


「ミズキ、何やってんだよ!ちゃんと持てよ~!」


と、ゴウの声がするが無視した。なぜなら、今の僕は、伊賀のハットリ君になっていたからだ。ピッチャーの投げる球が見える。僕は、左手を前に突き出し、後ろに構えた、刀ならぬバットを抜いた。その瞬間!


カキーン!


僕が打った球は、2塁打だった。これには、ゴウも唖然としていた。その後、練習試合でも好成績を残す事が出来た。ヒット2つに、ホームラン1つだ!さてさて、クラス対抗野球大会の日になった。実際の試合でも、ハットリ君フォームをしたのだが……


ピッピー!!


「こら!ちゃんとバットを持ちなさい!!」


と、先生に注意されてしまい、禁止となってしまった!


ああ、残念無念~でござ~る。


おしまい


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