５年生の時に作ったジクソーパズルに、ドイツの有名らしい城の写真があった。

とんがり屋根と、高い塀。折りしもアニメ映画で、ルパンのカリオストロの城ってのがあって、西洋のお城への興味が高まって行った頃だった。

そんなある日、東京ディズニーランドが千葉にオープンした。そうそう、この時から思っているのだが……なんで「東京」なんだろう？まっ、いっか。

そうそう、お城の話しだ。伯母さん一家とディズニーランドに行った。僕は、ゲートをくぐりアーケードを抜けて感動した！

「あっ、お城だ！」

目に前にお城があって、凄い綺麗だなと思ったのだった。

ディズニーランドから帰った僕は早速、ボール紙を用意し、お城作りに入った！資料は、ディズニーランドのリーフレット（パンフレット？）と、この眼だ！データは頭の中にある！

とはいえ、全く同じ城を作る訳ではなかった。今まで溜めて来た、お城のイメージが僕の中にあるからだ。あくまで、ディテールが足りなかったのだ。

『よし、こことここの、つなぎ目の感じはこうだよな……』

と、心の中で呟きながら作って行った。

意外と難し買ったのが、「屋根」だった。「三角すい」ではないのだ！下にいくに広がる、ラッパ型？を作りたかった。

これには、紙の伸びる特性を使ってしごいて広げたり、円の大きさを違えて３段階にしてラッパ型にした。次は屋根の下には、延びる塔だ！円柱の太さと屋根の比率が難しかった！一番、美しく感じる比率を求めて、何度も作り直したものだ。

それにひきかえ、塀（壁）は適当だった。四角の構成で、塔とつなげばいいからだ。ただ……城門の所の壁だけは別格だ！

僕は、どうしても糸で、釣り橋が下がる城門にしたかったのだ。そうそう、その為に土台には段ボールを敷いていた。一応、僕の中では段ボールの見えてる部分が「お堀」だった。

結局、１ヶ月ぐらい作ってたかな？増築、改築、またもう一つ新しい城（敵の城！）を作っていった。まあ、今にしてみればもったいないのだが、僕は出来上がった物には興味はなかった。

「学校にもっていけば？」

と、婆ちゃんに言われたけど、本当にある城のミニチュアじゃないし、第一、創作展とかがある訳じゃないからと……

最後には、城同士のケンカという設定の中、落城して行ったのだった。（つまりはゴミ箱ね！）

あ～、とっておけば良かったなあ。

おしまい

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