第183話「ジグソーパズル」
小学校5年生の時に、婆ちゃんがお掃除の仕事に行っている家から、ジクソーパズルをもらって来た。なんでも旦那様の趣味とかで……
「とにかく沢山あって困るから、もらってくれないかしら?」
との事だった。
ジクソーパズルは3000ピースだったかな?3日かけて作ると……ドイツの古城、リヒテンシュタイン城?だったの写真だった。
ジクソーパズルは、この他にもあり、3000ピースの「五重塔」と、なんと5000ピースの「金閣寺」もあった!ちなみに「ピース」とはパズル1個の単位だ。5000ピースの金閣寺は、完成までに1週間かかった!
パズルをして分かった事があった!意外や意外、複雑な絵ほど簡単なのだ。このあとパズルにハマった僕は、自分でジクソーパズルを買った。ハワイの碧い海と蒼い空、白い砂浜と椰子の木の風景だった。2000ピースだったで楽勝!と思ったが……
「みんな同じ色じゃん!」
と、僕はムキーッ!となった。余りにも分からなくて、しばらくそのパズルは見ない事にした。(実はこれには訳があった。僕は色弱なので色が見にくいのだ。たぶん健常な人には見分けられたのかもしれない)
そして一か月後……
「そうだ!この手があったー」
僕はふと思い付き、パズルを始めた。2000ピースは、確か4対5の比率だったかと思う。(あれ?2400だったかな?そしたら4対6できれいだな)
あっいけね!この4対5とは、40かける50という意味だ。縦40、横50だ!そうそう、思いついたのは……縦横のフチは必ず分るという事だった!
あとは単純計算だ。(40+50)×2で、180だ。これを2000から引くと、残りは、1820ピースとなる!残りの方法も思いついた。海と空と砂浜の割合から、海が500、砂浜が500、空が800ピースぐらいだった。
「よし!これなら出来るじゃん」
と、僕はひたすらにピースの特徴分けをしたのだった。空き箱を4つ用意し……
「空、空、海、砂浜、端、端」
と、区分けした。そしてまず、枠を完成させ、一番簡単そうな椰子の木のある砂浜から取りかかったのだった。あとは端から一個一個しらみつぶし作戦でパズルをハメて行った!単純繰り返し作業で、パズルは見る見るうちにハマって無くなって行った!完成までなんと、3時間であった!
この体験は僕にとって、簡単そうに見えるものでも実は奥が深いと、改めて知った体験だった!
余談。
そうそう大人になってから、パズルマニアな友達に、300ピースぐらいのパズルを真っ白くして……
「雪のパズルだよ!」
なんてジョークを言ってあげたらたら、思わずニンマリしていたのだった。
おしまい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます