誰が茉都香を殺したのか?
茉都香が消えて、刑事である父にいろいろ根掘り葉掘り尋ねている内に、わたし達の学区の周辺では、茉都香を含め4人の若い女性が行方不明になっている事が判明した。
最初のうちは、女性同士に接点がなかった事、各々の女性が心の内に問題を抱えていた事などの理由から、事故としてではなく、個別の事案として処理されていた。
けれども、わたしと母が父をせっついて動かした事で、短い時期に狭い範囲で多発している同世代の女性の失踪事件に気がついた父が、事件の類似性に着目したのである。父はわたしに対してはっきりとそうは言わなかったけれど、ある日を境に明らかにわたしを茉都香の件から遠ざけようとした。父の血を引き、勘の鋭いわたしは、その違和感に勘付いて怪しみ始めた。
父が何も教えてくれないのなら、自分で彼女が姿を消した理由を捜すしかない。わたしは意を決すると、茉都香の通う学校に忍び込む事に決めた。
幸いな事に、茉都香の通っていた学校は、夏休みの私服での登校が認められていたので、わたしは誰にも怪しまれる事なく、潜入する事が出来た。普通に考えてみれば、それはあまりに無謀な行動だったけれど、茉都香に誓いを立てた手前、絶対に手掛かりの一端だけでもこの手で掴み取りたかった。
このまま幼馴染が怪談話のネタにされているのは、我慢出来なかったのだ。
だけども、この後わたしは彼女の学校内において、また違う噂話を耳にする羽目になる。
この学校には、4人の女の子を殺した連続殺人犯が何処かに潜んでいるという噂に・・・。
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