敗戦魔王の戦後処理

第31話 魔王「この子供が呪族王女？」

呪族の幼女「かえちぇ！　わらわのちゅからかえちぇ！」

魔王「え？　本当に貴方呪族の王女さん何ですか？」

魔王「子供の僕より小さくなってますが…」

呪族の幼女「おまぇがやったのぢゃろぉっ！　ふゅじゃけるなっ！」ムキー

勇者「マジであいつが…あの呪族の王女なのか…」

勇者「はーん」ニヤリ

呪族の幼女「は！」

勇者「やー呪族の王女さん！　さっきはどーも！」にこやか

呪族の幼女「…」ダラダラ（汗）

呪族の幼女「じゅじょく（呪族）のおうぢょたま（王女様）って、だえ（誰）ですか？」

呪族の幼女「わら…わたち（私）は、じゅじょく（呪族）のようじょ（幼女）だお！」

勇者「へー呪族の幼女なんだ？」

呪族の幼女「うん！　わたち、じゅじょくのようじょ（呪族の幼女）たんたい（３才）よろちくね！　えへ！」

勇者「へー…」

勇者「ってんな訳あるかーーー！！」グリグリ（ウメボシ）

呪族の幼女「ぎゃーーーーーーっっっ！！！」

勇者「さっき散々やってくれたなー…たっぷり仕返してやるぜー！」

呪族の幼女「ちきちょうー！　ちゃっきまでぴぃーぴぃーないてぇた（泣いてた）くちぇにぃっ！」

勇者「バーーーーーーーーーーーーカっ！！」

勇者「作戦だっつーの！　確かに火は苦手なのは本当だけど…媚びたのは演技だ！　ヴァーーーカっ！」

呪族の幼女「にゃんぢゃとぉ…えんぎぢゃと…ゆうちゃ（勇者）の、ぷらいどはにゃいのかー！！）

勇者「そんな物あるか！　アタシは生き残るためなら、相手の靴を舐めるのにだって躊躇わないぜ！」グリグリ（ウメボシ）

呪族の幼女「ぎゃーーーーーー！！　こにょゆうちゃは、くちゃってる（腐ってる）くちゃってるーーー！！」

勇者「へっへっへ、完全にアタシの作戦勝ちだな」

神官妹「作戦って…勇者貴方何か狙ってたの？」

勇者「え？　ああアタシは魔王を信じたのさ」

魔王「え？　僕を？」

勇者「ああ…アタシはあんたの涙を信じたんだ…」

神官妹「魔王の涙？」

神官妹（どういう事…？　魔王は友達の勇者を思って涙を流すくらい優しいから必ず助けてくれるって信じたって事？）

神官妹（こんな恐ろしい力を持った存在が助けるなんて優しい事をするなんて、あり得ないわ…）

神官妹（でも…やたらと戦う事は嫌っていた節もあったような…）

神官妹（もしかして…魔王は戦うのは嫌いなのかしら…？）

神官妹（でも、もしもそんな性格なら、戦わせる事自体無理な筈…）

神官妹（分からないわ…魔王が涙を流す事を利用して、魔王戦わせるように仕向ける方法なんて…）

神官妹（勇者は一体何を…！？）

神官妹「勇者一体何をやったのっ！？」

勇者「は？　あーこいつ本当に誰かがいたぶられてるの見るの嫌みたいだったから…」

神官妹「うん」

勇者「もう少しアタシがやられてるところ見れば、ぷっつんするかと思って」

神官妹「何その理由、下手したら死んでるじゃない」

勇者「え…」

神官妹「え…って、自覚無いの？」

神官妹「その呪族の王女は、貴女を呪い殺すために最後技を撃ったのよ？」

勇者「え…あー…ん？　…あ！」

勇者「アタシ死んでんじゃん！？」

神官妹「気づいてなかったの？」呆れ

勇者「う、うっせ！」

勇者「良いんだよ！　ヤバかった分のツケは、こいつをいたぶり殺して取り返せば良いんだからさ！　だろ？」

呪族の幼女「ひ！」

魔王（いたぶり殺すって…あんな子供を！？　まさか…嘘ですよね）

神官妹「勇者…」

魔王（あ…神官さんはきっと聖職者だから勇者を止めるに…）

神官妹「そうね…でも今すぐ殺した方がいいわ」

呪族の幼女「！」

魔王「えええ！？」

神官妹「追い詰めると、また何をやるか分からないですからね」

神官妹「即刻きゅ、と殺ってしまいましょう」

勇者「そ、そうだな…、って何か馴れ馴れしく話してるけど、さっき一人で逃げようとした事は忘れないからな！」

神官妹「あら？　まだ覚えてたの？」シレッ

勇者「…たりまえだっ！」

神官妹「いい加減慣れなさいよ。私はヤバくなったら例え血肉を分けた家族ですら見捨てられる自信があるわ」えっへん

勇者「偉そうにすんなっ！」

勇者「たくっまあいいや…とりあえず殺すか」

神官妹「そうですわね」

呪族の幼女「…！」

勇者「へっへっへ、待たせたな…まあお前見たいにいたぶって殺すような悪趣味な真似だけは勘弁してやるよ」

呪族の幼女「…」ガタガタ

勇者「そんなに怖がるなよ、この聖剣でちょこーっと刺せばそれで終わりだからさ」

呪族の幼女「う…う…やだぁー！！　ちにたくない！　ちにたくないよぉー！！　うああーん」

勇者「うっせ大人しくしろっ！」

呪族の幼女「やだぁー！！」

魔王「ま、待ってください勇者さん！　何も殺すほどの事は無いでしょう！」ガシッ

勇者「ちょ！　何すんだよ魔王！」

魔王「こんな子供に手をかけるなんて何を考えてるんですか」

勇者「バカヤロ！　アタシは殺されかけたんだぞ！　死んで当然だっつーの！」

呪族の幼女「ころちゅき（殺す気）はなかったのー、だからゆるちてー！　びえーん＞＜」

勇者「嘘つけ！」

呪族の幼女「うちょ（嘘）じゃないよー！　あーん！！」

魔王「ほ、ほら何か訳があったんですよ！　聞くだけでも聞いて見ましょうよ」

勇者「…ちっ、だったらどうするつもりだったんだよ」

呪族の幼女「ぐす…ちょ、ちょれは…」

勇者「あ？」

呪族の幼女「ちょ…ちょの…」

勇者「早く言えよ！　やっぱり行くか？　お腹にぶすっと行っとくか！？」

呪族の幼女「い、いいまちゅ！　だゅからやめちぇ！」

呪族の幼女「…ちょ、ちょの…およ…ちゃんにちようと」

勇者「あ？」

呪族の幼女「だゅから……めにちようと」

勇者「聞こえねーってのっっっ！！！」

呪族の幼女「…！　だゅ、だゅから！　ゆうちゃを、おゅよめ（お嫁）さんにちようとちたのーっっっ！！！」

魔王「え！？」

勇者「…」

勇者「は！？」

呪族の幼女「きぜちゅ（気絶）ちゃちて、あゅとで、ちゅうじゅん（従順）なぁゆ（なる）ように、ちょーきょ（調教）ちゅるちゅもり（つもり）でちた」

勇者「…」

勇者「え！？」

勇者「ア、アタシを嫁…ってお前女だろ！？」

呪族の幼女「わたち、おゆなのこ（女の子）ちゅき（好き）///」

勇者「…」

勇者「サブイボっっっ！！！」ブツブツ

勇者「じゃあアタシの唾舐めてたのは…」

呪族の幼女「おいちかったでちた///」ポッ

勇者「キモいマジキモい！　殺す！　今すぐ殺す！」

魔王「ちょ、ちょっと落ち着いてください勇者さん」

勇者「うるせー離せ魔王コノヤロー！　こいつを殺させろ！」

魔王「ま、まあ、勇者さん嫌われてないよりマシじゃ無いですか」

勇者「嫌われてた方がマシだっっっ！！！」

魔王「あはは…でも昔の美男の魔王に恋をしたって話は…？」

呪族の幼女「…！　あいちゅきゅらいっっっ！！！（あいつ嫌い！！！）」

呪族の幼女「わたちのおゆなのこ（女の子）ねゅっとったから（寝とったから）きゅらいっっっ！！！（嫌い）」

神官妹「なるほど、美男の魔王にフラれたからではなく、付き合っていた女の子を寝とられたから、魔王の子孫を恨んでいたと、そう言う話だったのですね」

魔王「寝とる…？」

神官妹「知らなくて良いですわ」

勇者「んなのどーでも良いわっっっ！！！」

勇者「とにかくアタシにとって害悪にしかならないこいつ消させろ殺させろっっっ！！！」ジタバタ

魔王「だ、だから落ち着いてくださいって勇者さん！」ギリ

勇者「いった！」

呪族の幼女「！」

魔王に締め付けられた痛みで、勇者が力を緩めた隙に逃げ出す呪族の幼女。

勇者「あ！」

魔王「…と」

勇者から逃れた呪族の幼女は魔王の後ろに逃げ込む。

勇者「どけ！　てめーっ！」

魔王「お、落ち着きましょう勇者さん」

魔王「もうこんな姿になってしまったのだから悪い事はしませんよ」

勇者「んな訳あるかー！」

魔王「だから大丈夫ですって、ね君？　もう悪いことはしないでしょ？」

呪族の幼女「…ちない」コクコク

魔王「ほら～大丈夫ですって」

勇者「信用出来るかーっっっ！！！」

魔王「とにかくこの子は僕が預かります。悪いようにはしませんから、もう手は出さないでください」

勇者「子！　じゃねー三千年以上生きてるだろこのロリババアはっ！」

呪族の幼女「ううん、わたちたんたい（３才）だお！」

魔王「ほら～～～？」

勇者「いやおかしいだろ！」

魔王「もう良いから街に帰りましょうよ」

魔王「何故だか分かりませんが毒の呪いも解けた見たいですし…」

魔王「呪族の王女さんがちっちゃくなったのと関係があるのかな？」

勇者「何言ってんだよ、お前がやったんだろ？」

魔王「え？　そんなことしてませんよ？」

勇者「は？」

勇者（…？　覚えてないのか、あんなとんでもない魔法を使っておいて…）

勇者 (…いや）

魔王「勇者さんが何を言っているか分かりませんが…」

魔王「それが何か問題でも？」ズオオオオ（威圧、勇者視点で）

勇者（へっ…凄い殺気だ、これ以上ガタガタ言うなら、殺すって事か…）

魔王「？」←そんな事思っていない。

勇者（やっぱりこいつは、恐ろしい力の分恐ろしい奴なんだ…）

勇者（今は従ったふりしていた方が良いみたいだな…）

勇者（いつか、隙をついて殺すためにっ！）

勇者「わーったよ」

魔王「分かってくれたのですか勇者さん！　ありがとうございます！」

勇者「別に…（今は精々調子に乗ってろ！）」

呪族の幼女「…」

呪族の幼女（ほっ…何とか助かる事が出来たぞ）

呪族の幼女（今は魔王に奪われた力をとりもどすのが先決じゃ…）

呪族の幼女（おのれ魔王の血脈め…わらわから女だけではなく力まで奪うとは…許さん…絶対に許さんぞ）

呪族の幼女（必ず貴様はわらわが引き裂いてやる…そして勇者は必ず我が花嫁してくれようぞ）ニタリ

勇者「うひっ」ゾク

神官妹「何かよく分からないうちに、色々解決しちゃったわね…」

神官妹「ほら姉さん帰るわよ！　起きて！」

神官姉「う～ん、むにゃむにゃ魔王ちゃ～ん」

神官妹「はあ…」

魔王「では帰りましょうよ」

魔王「呪族の…王女さんも来ますよか？」

呪族の幼女「いいの？」

魔王「もちろん」

勇者「よくない」

魔王「はは…；」

呪族の幼女（言われなくてもついていくつもりだったから好都合）

呪族の幼女（自分で自分の首を絞めるとは、力は凄くても、やはり愚かな男（おのこ）のようじゃな）

魔王「では行きますよー」

一同「ほーい」

魔王の号令と共に、来た道を戻る魔王。

魔王（はー毒が無くなったおかげで見通しが良くなったなー）

魔王「ん？」

戦魔将軍「…」

魔王「え？　せ、戦魔将軍さん！？」

魔王「み、道端で倒れてる！　い、一体何が！？」

続く