影の使い手
葬儀屋
王城編
第1話 目立ちたくない男子
彼は目立つ事を嫌った。
そこに深い理由はない、ただ単純に注目されるととても緊張して、思うように動けなくなるからだ。
だから彼はクラスの中で、騒がずおとなしく過ごしていた。
誰かがふとクラスを見渡した時、教室の端っこの方で固まっている男子生徒の一人
それが彼である。
もし、このクラスを紙の上に描いたらとしたら。
美人の転校生に喜んでいる男子の一人となり、
スポーツ大会で「主人公たち」の活躍をみて驚いているクラスメイトの一人となり、
修学旅行でゲームを持ち込んで、先生に叱られている男子となっただろう。
つまりひとえにいうと「
あえて彼の特徴を挙げるなら二点。
まず、顔をあまり人に見せない。
普段は目の部分を前髪で隠し、口元をマスクで覆って人と接していた。
それに深い意味はなく、ただ単にそのほうが気持ちが落ち着くからだ。
そして、背が少し高い。
他と比べても彼以上の身長の持ち主はそうそういなかった。。
同じグループの男子から見て、彼は良くも悪くもないという中間の評価。
もし、彼が休んだとしても「今日はあいつ、来てないんだな」ぐらいにしか思わず、いつも通り授業に憂鬱するだけ。
彼の名前を「
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