大手病院の患者イジメ
クラッ・・・バタン!!
やっちゃった。
ふらついてダイナミックに転んだ。
大通り。
車も人も沢山。
自分でスマホ取り出し、救急車呼ぶ。
「転んだだけでしょ?歩けないの?」
態度悪い。
「・・・立てないし歩けないから、電話したんですけど」
「動かせないの?」
「動かせないし、逆に動かさない方がいいと思いますが無理矢理動かした方がいいですか?」
「・・・動かさない方がいいですね。今から向かいます」
まず、このやり取りからめんどくさい。
消防署、目の前というか視界に入るくらいの距離。5分もあれば徒歩でも行ける。
救急車来るまで、転んだ場所が大きなドラッグストアの駐車場だった。
でも、誰も来ないし呼ぶのもめんどい。
救急車来る寸前に、近所の人が声かけてくれてドラッグストアの店員さん呼んでくれたけれど、みんなに自分で救急車呼んだことについて驚かれた。
・・・
誰かに助けてもらおうなんて思わないし、実際誰も助けてはくれない。
待ってる時間すらもったいないから、自分で呼ぶしかない。
今回はホント、両足の感覚ないから、やっちゃった。
骨・・・折れてるな・・・。
救急車、この段階でもまだ来ない。
目の前の消防署の建物から出てこないわ。
この時間すらもめんどくさいが、とりあえず待機。
身体は絶対に動かしたらダメだから、転んだ時の体制のまま。
・・・さて、心拍数や血圧。
来るまでに測っておこう。
救急車来て、車内。
血圧、心拍数、意識レベルなどのチェック。
「心拍数、早過ぎますね・・・」
「あ、平均が125なのでいつもと変わらないです」
「え?」
「検査とか色々調べたけれど、何調べても原因分からなくて。とりあえず平均なので問題ないです。はい、これが毎日計ってる心拍数や血圧の記録です(スマホ渡す)」
「え?あ、はい。ほんとに120以上が平均なんですね。かかってる病気とかは?」
「線維筋痛症、貧血、過敏性腸症候群、その他多すぎるので、かかりつけの病院からカルテもらった方が早いです」
「せん・・・い?」
・・・
「線維筋痛症。洋服の繊維とかの繊維で、筋肉の筋に痛い。っで、症候群の症です」
「あ、はい、せん・・・い・・・きんつうしょう・・・っと」
「何かお薬飲んでますか?」
「多すぎて話すと長くなるので、お薬手帳渡します。はい」
「あ、ありがとうございます」
・・・
「受け入れ先の病院探してもらっている間に、一緒に住んでる家族に電話していいですか?」
「いいですよ」
「あ、もしもし?今、貧血で転んで足やっちゃったから救急車呼んで受け入れ先の病院探してもらっているところ。後で持ってきてほしい物とか連絡するから、しばらく家で待機してて」
・・・
「救急車、前にも乗ったことあるんですか?」
「はい。小さいころから。慣れてます」
・・・
「痛くない?大丈夫?」
「慣れてるので大丈夫です」
・・・(慣れてるって・・・)救急隊員の呟いた声。
「慣れ過ぎてるのか、どこから痛いっていいのか分からなくて、どこから痛いって言ってもいいんでしょうか?」
・・・
救急車、涼しい通り越して
空気が凍った瞬間だった。
ブラックハート~2nd~ yuri*hina @saku-hina
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