5
1
知り合いが嫌味漏らした聞く心打ちぬける風苦味ありける
2
心折れ苦しみもがくその様ようるんだまなこ美しきかな
3
大怪獣世界のすべてはここにあり積み木の城で孫を待ち伏せ
4
気鬱してふと耳かかる春の泡わたぼうしよ涅槃の青空
5
赤い痕つけたくなった玉の肌透明だから明日の朝には
6
五月晴れ雨戸残るは青嵐しぶき椿砕ける桃の色
7
その顔と同じ一重を選ぶべし二重が良いかと聞かれる旦那
8
靴下を編む手休めて夢想するある日ある時こ狐来る日
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