あらがき置き場

@wakin

そうは言っても同じ空の下

会社勤めの私が、ある日、全てを捨てる。

もっと別な人生だってあるはずだと。


どうして毎日同じことばかりしているんだ。

生きて元気でいるうちにもっとあれこれやりたい。

単純にそういう欲求がある。


今に不満があるないとかそういう問題ではない。

人生の中で一つの生き方しか出来ないなんてことはないということを証明したい。


学生の頃は数年の間隔でいろいろな事がスクラップ&ビルドされていた。

「卒業」という時間の流れがそれまでのものをぺしゃんこにしていった。

20歳を超えて周りが気体から液体、固体になったように動かなくなった。

自分から壊さなければ、新しいスタートは生まれなくなった。



「もう一度、高い所から、落ちてみますか?」

 その人はそう言って私の背中に触れる。

「もう一度? 前の時は何でしたか――」



私は腕を組んで考える。


どうやって別の生き方を始めるか。

仕事を変える? 住む場所を変える?

誰かと立場を入れ替わる? これがネット小説なら異世界転生もありだろう。

誰かの生き方を共有する?


この世界に生まれたからには、私は、もっと自由にやっていいはずなんだ。

この世界で私に何が出来るのか、私にとって幸せとは一体何なのか、それをもっともっと探したい。

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