ウンメイ
「俺に友達と恋人をくれ」
次の日の午後、雪が降る町を歩いていると昨日の人物が話しかけてきた。
今日も物陰からのご登場だ。
「本当にいいの?あなたはあと10年しか生きられなくなる。それでも友達と恋人を望むのかい?」
考えれば分かる。友達と恋人を手に入れたところで結局10年しか一緒にいられない。
俺の40年と引き換えるにはどう考えても馬鹿らしい。
それでもなぜ俺はこれを望んだのか。
それは
「俺は今までずっと〇〇〇〇〇〇。だからこれを望む。たとえ40年を失ったとしても。」
「分かったよ。あなたがそこまでの覚悟を持って決断をしたのなら申し分ない。願いを叶えよう。」
そういって時間買いはお守りのようなものを渡してきた。
「これは…?」
「それは僕との契約が成立した証だよ。あなたの40年と引き換えに友達と恋人が手に入った。明日にでも仲良くなりたいと思う人間に話しかけてみなよ。きっと友達になれる。かわいい女の子に話しかけてもいい。告白をすれば恋人になれるだろう。」
そう告げて、時間買いはまた去っていった。
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