第536話 ラッキーというのか

 クソ辛い、ワサビおかきを買った。

 6個入りが一袋、送料の関係で6袋を購入した。

 送料無料である。

「クソ辛い…」

 が不思議と後をひくというか、なんとも不思議な魅力がある。

 辛さとは死の危険を知らせる感覚なのだそうだ…まぁ、死にたがりの僕が辛さに惹かれるのは必然なのかもしれない。


 3袋は自分用にした。

 もう3袋はバイト先に持って行った。

 そう、6袋を食べる自信がなかったのだ。

 辛いのが好きというパートさんもいたはずだ、数人には喜ばれるかもしれない。

 大半には嫌われるかもしれないが…


 そんなわけで、バイト先では2個目に手を出す人はいなかった…。

 まぁ解る、僕も6個食べるのに4時間ほどかかるのだ。

 無理はない。


 最後の一袋を食べ始める事2時間…

「ん?」

 3個食べたはずだ…なぜ4個残っているのか?

 ゴミ袋を確認する。

 3個個別パッケージが捨てられている。

「1個多かったということか…そういうこともあるさ」


 ラッキーと思えないのはなぜだろう?

 嬉しいようで…素直に喜べない、そういうこともあるさ…。


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