第383話 予算オーバー

「体調不良で…本日休暇を頂きます…」

 そう、体調不良である。

 2週間、よくならない体調、咳が止まらない、熱は出ない。

 重い身体、節々が痛む、熱は出ない。

 止まらない鼻水、鼻炎…熱は出ない。


 ゆえにダラダラと出勤していたのだが…限界だ。

「そうだ医者に行こう」


 朝病院へ向かう、問診票を出す、熱を測る…35.8度。

「あがらねぇなぁ…おい…THE 低体温」

「そして咳、止まってるなぁ…」


 病院へ行くと症状が和らぐという謎の病発症である。


「2時間ほど、お待ちいただけますか?」

(平日なのに待つなぁ~)

 9割、年寄りだ…毎日血圧測りに来るやつばっかなんだろうな~、元気そうだもん。

(老人医療の見直しを図る時なんじゃないかな~血圧測定の点数100倍にしとけばいいんじゃないのかな~、迷惑だよな~元気なのに通院日課にしてたんじゃ)


 絶縁状態の『通』と一緒である。

 だから診断書に仮病と記載されるのである…遠まわしにだが…。


「検査しましょう」

「はい? 咳止め貰えればいいんですけど」

「いや、アナタね、肺炎の疑いもあるんですよレントゲンとって、採血して、ウィルス検査しましょう」

(大袈裟じゃないのか?)


 3待たされて、血まで抜かれるのか?


 そういや会社に献血ポスター張ってあった。

『400ml血をくれれば、カロリーメイトブロック2本差し上げます』

「なるほど…チョコ味か~微妙」


「検査結果なんですが…特に異常はないんですよ」

「うん…」

「アレルギーを抑える薬と気管支の痙攣を抑える薬出します、あと…吸入器も」

「吸入器? シュコーっとなるやつですか?」

「そうコレ」

(のど飴のケースみたいなデザインだな…思ってたのと違う)


「吸入器の使い方、説明受けてください」

「桜雪さん、違います…こうもっと思い切り吸って」


 どうも僕は下手くそらしい。

 それはそうと…全部で7500円って!!


 身体を解そうとマッサージ行こうと思ってたのに…予算オーバーじゃねぇか!!


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