蟲の民セリムの激昂 7

 怖いよセリム


 可哀想だよセリム


 おこりんぼは嫌だよ


***


 目を覚ますと目の前に、真っ赤な瞳が三つ。セリムは既視感きしかんで一瞬寒気がした。ノアグレス平野の蟲や人の死骸しがいが脳裏をよぎる。


「セリム!」


 ラステルの声と温もりで一気に意識が鮮明になった。隣にセリムの防護服をまとった者がいる。ゴーグルの奥の目元的にシッダルタだ。


 上空には真っ赤な三つ目の大蜂蟲アピスの子の群れ。周りを見渡すと蟲森だった。ホルフル蟲森とは違い、赤系の植物が多い。舞い落ちる胞子と視界の広さに気がついて、セリムは手を顔に当てた。


蟲の王レークス大蜂蟲アピスの子達と話していて……。マスク……」


 全身をおそう強い倦怠感けんたいかん。激しい頭痛もする。しかし、気分は良かった。セリムはゆっくり、大きく深呼吸した。


「湿気が強いな。それに胞子が口に入って苦い。皮膚も内臓も恐らく平気そうだ。ラステルと同じ?素晴すばらしいな!夢を見ているのか⁈僕の体はどうなったのだろう?ラステル!僕は君と同じかもしれない!この森を自由に動き回れるなんてワクワクする!」


 セリムは飛び起きた。防護服の暑さったらなかった。厚い手袋越しでは植物や生物の感触も分からない。何より外の世界とは違う風が思いっきり詠める。思わず靴を脱いで、素足で側転して宙返りもした。ジメジメしていているが、ふわふわした苔。跳ねたり走ったりと、体を動かしながら目に付いた大蜂蟲アピスの子を次々と押した。蟲森は背の高い植物だらけで、風の道が複雑で面白い。


〈遊ぼうセリム。遊ぼう〉


「勿論だとも!足元がふかふかだ!大狼の毛並みと違うし、土や砂とも大きく違う!草原とも違う!っげほげほ。やはり胞子が苦いしイガイガする。肺は大丈夫なのか?全く痛くもかゆくもない!やはり夢なのか?」


 止まると頭上にわらわらと大蜂蟲アピスが集まった。ラステルと目が合った。唖然とした表情から一気に泣き顔になり、ブワッと大粒の涙を零しながら走ってくる。


「セリムのバカ!」


 抱き止めようと思ったら力が上手く入らなくて、押し倒される形になった。


「すまないラステル。驚いたのと嬉しくてはしゃいでしまった。心配をかけたみたいでゴメンな。僕はどうなったのだろう?移動した記憶は無いのだけどな」


 延々と蟲の王レークスと語り合っていた記憶がある。それから大蜂蟲アピスの子達から助けて欲しい、遊ぼうと言われ続けていた。


「セリム!俺とラステルがどれだけ心配したと思っているんだ!はあ……」


 シッダルタの怒号が飛んだ。シッダルタはへなへなと座り込んでしまった。セリムは泣きじゃくるラステルを抱いて体を起こした。大蜂蟲アピスの子達が次々とセリムの頭に突撃とつげきしてきて、セリムの頭上を蹴ってシッダルタの周りへと飛んでいく。


「っ痛。痛い。なんだよ。痛いって」


〈シッダルタと遊ぶ〉


〈おこりんぼは嫌だよセリム。セリムがおこりんぼだから怒ってる〉


〈可哀想だよセリム。シッダルタが怒らされてる。セリムが怒ってるから怒ってる〉


 シッダルタの頭上を大蜂蟲アピスが旋回した。それからポンッと破裂するように四方八方に霧散するように飛び、またシッダルタの頭上に集まる。まるで花火のようだ。


〈アピスの子は花火になる〉


〈セリムが怒るからみんなが怒る。怖いよセリム〉


 シッダルタが頭の上を見て放心している。ラステルもポカンとシッダルタを眺めている。セリムも開いた口がふさがらなかった。


「何だって⁈僕が怒ってるからシッダルタが怒ってる?」


 しばらく「へんてこりんはもっとへんてこりん」「可哀想だよシッダルタ」「中蟲なかむしは引っ込みがつかない?分からない」「怖いよセリム」「遊びが足りない」などと大蜂蟲アピスの子達がまた花火のようにシッダルタの上空を飛び交った。


〈ヘトムはおバカ。でもおバカっていっちゃいけない。男なら死んでも消えない暗闇照らす巨大な星を目指せだって。アピスは男で女。ヘトムはセリムと同じへんてこりん〉


 急に大蜂蟲アピス子達が飛行を止めて苔や胞子植物の上に降り立った。体を左右に揺らしている。目は真っ赤。


〈巨大な星って何かな?高く飛べってことかな?〉


〈花火も流星も消えちゃうって。星は消えない〉


〈星になろう。おこりんぼセリムは教えてくれない。親も教えてくれない。中蟲なかむしに聞きに行こう〉


中蟲なかむしのところにヘトムもいる。ヘトムはへんてこりん。でも遊んでくれる〉


〈これだけ遊んでもセリムはおこりんぼを止めない。ヘトムならセリムとも遊んでくれるよきっと。姫もシッダルタも怒らされて可哀想だよ〉


 大蜂蟲アピスの子達が一列になって去っていく。セリムは立ち上がって慌てて追いかけた。何故か突然プツリと意思疎通が切断されて、大蜂蟲アピスの子達の声が聞こえなくなった。


「待ってくれ!おい待ってって!僕が怒ってるって?」


 セリムは足を止めた。ラステルとシッダルタにしがみつかれた。眼前にズラリと大蜂蟲アピスが並んだ。気配もなく突然現れた。若草色の瞳がセリムを見つめている。しかし彼等の背後に大蜂蟲アピス以外の蟲の姿が大勢いる。目は一様に唐紅の激情。


〈親は子を守る。しかし蟲の王レークス中蟲なかむしの側に寄ることを許さない。セリムは子を惑わし続けるが親の輪也。我等の代表として子らを守れ。本件は蟲の民の国に一任された。猶予ゆうよだ。司令塔として命じる。蟲の王レークスとドメキア王が交渉するまで全軍待機〉


 大蜂蟲アピスの荘厳な重低音の声が響き渡った。蟲の大軍の目の色がさあっと青く変化した。それから全員がセリム達の前から去っていった。素早く、あっという間にいなくなったので追いかける隙もなかった。それに多すぎて誰を追いかけて良いのかも分からなかった。


「セリム、勝手にどこかに行こうとするな。話をしろ」


 セリムの腕をがっしりと掴むシッダルタは怯えているというよりも、怒っている。声も低いがゴーグルの向こうの目が釣りあがっていた。


「そうよセリム!私達は三人一緒に頑張るのよ!単独行動しないで!あと分からないんだから説明して!蟲の王レークスに体を貸すって何⁈」


 シッダルタと反対側の腕をラステルが強く掴んでいる。ラステルもやはり怒っている様子。


「怒っているのは最早セリムだけだと蟲の王レークスが言っていた!何を考えている?ラステルと二人で考えたが分からない。一人で抱えるな」


 シッダルタとラステルがセリムから離れ、二人並んでセリムの前に仁王立ちした。腰に手を当ててセリムを見る怒った二人の姿はそっくりだ。


「怒ってるのが僕だけ?体を貸す件を知っているのか。それに蟲の王レークスが言っていた?二人とも蟲と話せるのか?ラステルか?いや、その口振りはシッダルタか?」


 セリムが不在のうちにシッダルタがそんなにも蟲達と打ち解けたのならばなんて嬉しい。大蜂蟲アピスの子達もシッダルタの名前を覚えてえらく心配してくれていた。しかし、セリムが怒っているからシッダルタが怒ってるとは何なのか。誤解もはなはだしい。


「セリム!座って!」


 ラステルのあまりにも険しい顔に、セリムの背筋が凍った。可愛いラステルのこんな表情見たくない。セリムは大人しくその場に腰を下ろした。


「ラステル、セリムのこの目。君の苦労が何となく伝わってくるよ。セリム、俺は蟲と打ち解けてなんていないからな。下等だと見下され、馬鹿にされ、嫌いだと言われた。人の王ではないかららしい。それからセリム、君のことを妙ちくりんな生物、奇天烈人間と言っていた。あとティダも同様だが、あいつに至っては人間なのかと疑われていたぞ」


 妙ちくりんな生物。奇天烈人間?


「そうよ!人形人間プーパより変な生物って言ってたわ!私達、何が何だか分からないのよ!やっと会えたら蟲の王レークスに体を貸してて訳が分からなかったわ!起きたら急にはしゃぎ出すし!怒ってるの?悲しんでるの?どうしようって悩んで半日以上探してたのに!」


 口をへの字にして泣き出したラステルの肩をシッダルタが優しく抱いて、肩をポンポンと叩いた。頬が自然と引きつる。途端とたんにラステルがセリムを睨んだ。


「シッダルタにまでヤキモチかないで!蟲の民の国は三人だけなのよ!セリムの唯一無二の大親友になるんだから私も一番信頼するの!毎回毎回、セリムって付けないと分からないのは変よ!」


 思いっきり頬を膨らませるとラステルがシッダルタの腕にしがみついてベーッと舌を出した。全くもってこんなラステルを見たくない。セリムは項垂うなだれた。



「ご、誤解だ。いや、本能というか……。僕はそんな情けない男になりたくないから制御しようとはげんでいる!ん?蟲の民の国?それにシッダルタが蟲に嫌われているってどういうことだ?」


 シッダルタが大きくため息を吐いた。それから目を笑うように細めた。ラステルの腕を自分の腕から離させる。それからラステルの頭を軽く撫でて「セリムを支えるんだろう?」と優しく微笑んだ。


「そう。誤解だセリム。このたった三人でさえ何も分かり合っていない。よくも俺達二人を役立たずで守られてろと置いていったな!わざとじゃないなら、なぜそこまで溜め込んだ?さあ、国家として初めての話し合いをするぞ!」


 シッダルタがどかりと腰を下ろして胡座をかいた。ラステルがシッダルタとセリムの間にそっと腰を下ろし、それからセリムの手を握ってくれた。


「そうよ!私とセリムは誰よりもわかり合っていた方が良いってセリムが言ったんじゃない?夫婦としても話し合いよ!」


 蟲森では決して触れ合えなかったラステルの体温。


--己を過信するな!たった1人で何が理解できる!1人で死ぬのは勝手だが、叶わぬ理想に他者を巻き込むな!


 アスベルの言葉を一蹴いっしゅうするように現れたシッダルタ。


 嬉しくてたまらなかった筈なのに、セリムは恐れおののいた。巻き込んだこの大切な二人が、セリムの過ちで死にでもしたらどうする?しかし、三人でと手を取り合った。二人は逃げても追いかけてくるだろう。それこそ地の果てまで。何て果報者なのだろうか。


 これか、ティダの中にある恐怖。


 セリムは震える唇を開いた。ティダは一歩踏み出した。セリムが背中を押したらしい。ならばセリムも同じようにしなければならない。自らに出来ないことを、させたらならない。


 ラステルとシッダルタにルイ達との会談で考えていたことを口にしはじめると、身の内から激しい炎が巻き起こった。


***


  

 この破壊神!悪魔!


 神が鉄鎚てっついを下す!


 化物にんげんほろびよ!



***


 誰の記憶なのだろうか分からない、激しい憎悪の炎。蟲が人にされた仕打ちにより作られた本能だろう。これだ、これを破壊しないとならない。


 蟲の民テルム破壊ヴァナルガンドとして生きる。二千年かけて人が築いた軋轢あつれきを死ぬまで減らし続ける。死後も続くような道を模索し、追求する。


 セリムは飲み込まれそうな憎悪に体を震わせながら、必死にラステルとシッダルタが握ってくれている手の体温に集中した。


 負けてたまるか。


「僕は中蟲なかむし達を助けてやりたい。シュナ姫を助けたせいで、ドメキア王国が巣を蹂躙じゅうりんしたと見当違いの非難をされている。中蟲なかむし達はその通りだと先陣切った。この国をうれい、恵みをもたらした子蟲達を守れなかったと悲しみ人を激しく憎んでいる。なのに僕を信じて、痛みや虚しさを必死に飲み込んで許そうとしている。何も得られない。損しかしていないと思っているのに……」


 シッダルタとラステルは黙って聞いてくれている。


「知らなかったとしても掟は掟。ルイは国王としてドメキア王国が蟲との不可侵を破った罪をあがなうしかない。しかし報復と殺しを選ぶ蟲を今までのように許してはいけない。争いは争いを生み、憎しみの本能を増やすだけだ。人も、蟲も、歩み寄らないとならない。ルイには蟲側の声を聞けるアシタカとティダがいる。人の王シュナが正しく導く。蟲には蟲の王レークスがいる。僕等は中立だ。罰は過小でも過大でもいけない。武力行使なんてもってのほか」


 セリムの体は別の意味で震えた。セリムに公正な判断が出来るのだろうか。


「ルイが提示する賠償ばいしょうを、蟲の王レークスは自分だけではなく僕にも判断させると言った。信頼されたんだ。僕ならば出来ると信じてくれた。だから僕は人も蟲も裁く。罪は罰する。互いの思考のすり合わせは、双方を理解している者にしか出来ない。それが蟲の民テルムだ。破壊神だと人からも蟲からも罵られて殺されようと止めない。止めたくない」


 中蟲なかむしをセリムは追い詰めている。努力が足りなかったからだ。励み足りないから憎悪になど飲まれた。


「争わないようにと考えるのが何が悪い。血が流れないようにと願う事が悪い筈がない。アシタカはそう言って踏み出して、ドメキア王国を救った。まだ始めだが絶対に良い未来が訪れる。シュナ姫は僕とは違い、本当に刺されても許しを選んだ。何て強い女性だ。しかし僕にだって絶対に出来る。アシタカも、シュナ姫も僕をとても認めてくれている。だから僕も出来る。蟲の本能に何て負けない。そんなもの振り切って行動する。なのに飲まれた。もっと強くならないとならない。僕はティダに中蟲なかむしを託した。並ぶどころか、荷を増やした!僕は絶対にこんな情けないままではいない!」


 話していたらまた腹が立ってきた。なんて不甲斐ふがいない。高い理想を掲げても、何もかもが足りない。こんなではラステルとシッダルタも死なせてしまう。他者の領域を踏み荒らし、破壊だけもたらして再生しないなどという大恥の人生となる。二千年の軋轢あつれきに更に深い溝を作る。


「セリム落ち着け!落ち着け!分かった。分かった。君の主張とやりたいことが、何となく分かった。それに俺は全くセリムを知らないというのがよく分かった……」


 シッダルタが悔しそうな顔をした。何故悔しい?


「セリム、私もよ……。そんなこと考えていたなんて知らなかった。分かってあげられなかった。私、全然察してあげられなかった……。誰よりも分かり合っていた方が良いって言ってくれたのに、お邪魔むしだから話してもらえなかったの?」


 ラステルも悔しそうに唇を噛んだ。これはセリムのせいだ。


「君は僕を良く分かってくれているじゃないか。ラステルがお邪魔虫?僕はラステルに相応しい男になりたい。ティダやアシタカのように偉大な男になるんだ。このまま情けない若輩ではいない。父や兄上のような立派な人になる。崖の国の恥晒しには絶対にならない。蟲の民テルムと自ら名乗るのだから、テルムやアモレの祈りを汚してはならない」


 セリムは思わず拳を握って立ち上がった。なんて腹立たしい。何て未熟者なのか。世界は広い。小さな国でおごっていたと痛感する。


「セリム!座れ!それからよく聞け」


 シッダルタが地面を指差した。悔しいのは終わって怒っている。情けなすぎて呆れを通り越して、怒りになってしまったのかもしれない。


「すまないシッダルタ。僕はこのままではいな……」


「遮るがそのまま聞け。情けない若輩?何だそれは。俺の知人の中でも君はとても立派な人だ。ラステルは強いな。このセリムに食らいついて行く気満々のようだからな。俺も、俺もついて行く!苛立ってしまったが、蟲の王レークスに俺を下等な生物と言われたのも納得するしかない。俺こそ情けなさ過ぎる」


 セリムは首を傾げた。シッダルタは情けなくない。覚悟を決めて、人生をしてセリムに付き合ってくれる。踏み込んだことがなさそうなのに、ラステルを守りながら蟲森に踏み入れた。蟲もまだ怖そうなのに、逃げないし叫びもしない。大群の蟲が現れて、蟲の声が聞こえないシッダルタはきっと途轍とてつもなく恐ろしかっただろう。


「セリム!今の気持ちが私の気持ちよ!きっとそうよ!シッダルタからなら聞くわ!もっと言って!あとこの目に負けてはダメよ!」


 ラステルが満面の笑みをシッダルタに向けた。シッダルタが青ざめた表情で、力強くうなずいた。セリムにはラステルの発言の真意が掴めない。シッダルタがセリムを高く評価してくれていて嬉しいが、二人ともセリムの手本だ。この誤解されていて不思議というのが、ラステルの気持ちと同じなのか?ラステルの場合は自己評価が低過ぎるせいだ。


「いや、この顔はダメだ。セリムの家族と会ってみたいな……。よし、セリム。蟲の民の国の方針をしっかり三人で話し合うぞ。今回の件はセリムに任せるしかないが、絶対に隣にいるぞラステル。一人で全部するなよセリム。いちいち話してもらうからな。罰は過小でも過大でもいけないなんて、人と蟲の間に法律を作ろうということだろう?腰を据えて、情報もうんと沢山仕入れて、協議しないとならない。人と蟲にそれぞれのことを教える必要もある。今回みたいな事件があれば駆けつけないとならないし、忙しく険し過ぎるなセリム。一人では困難過ぎる。全員未熟だ。だから是非、一緒に頑張ろう!」


 シッダルタの瞳の奥から強い決意の光が放たれている。


「シッダルタがね、私はセリムの味方を増やすって言ってくれたわ。私、セリムに沢山味方を増やすわ。三人ではきっと手が足りないもの。しばらくは三人だけの国だけど、頑張りましょう!セリム、自分勝手はダメよ。王様になったのだからちゃんと話をして私とシッダルタという国民を導くのよ。話さないとダメよ。泥団子を投げるわよ!」


 ラステルが花が咲いたように笑うので、つい見惚れた。胸が詰まった。二人とも、どこまでもついてきてくれる。自分への苛立ちが引いていった。情けないと憤慨していても仕方がない。


 人と蟲にそれぞれのことを教える。


 人と蟲の間に法律を作る。


 途方も無い理想と夢だ。


「ありがとう二人とも。僕はなんて幸せ者なんだ。泥団子は投げられたくないし、民にも逃げられたくない。それに叶わない理想に巻き込んで死なせたりしたくない。僕は二人をしかと守って、理想も叶えるように大いに励む。是非、力になって欲しい。僕は直動的なのと、つい抱え込むことと、蟲の憎悪に飲まれるという悪癖をなるべく早く治す!」


 やる気がみなぎってきた。シッダルタとラステルが顔を見合わせて肩を揺らした理由が、分からなくて尋ねたが苦笑いしかされなかった。

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