第838話

「とにかく、奴らの目的が、ディアボリクァだとして――それと目している、ノエルに今後ちょっかいをかけてくることは大いにありうる」


「そうですわね」


「あぁ」


「ついては、クローデットよ、しっかりとノエルの手綱を握っておくのじゃぞ」


「……言われなくてもわかってる。それにギムレットの奴に今修行を頼んでる所だ」


「……うむ。で、あれば、問題はない」


 パラケルススが微笑む。


 弟子たちの預かり知らぬ所で、事態は着々と進んでいる。

 悪い方向へと。


 今後また、仮面の一団は、黒曜石の仮面ジャンバル・ジャンのように、ノエルの前に現れることだろう。

 しかし――。


「ったく、師匠やるのも楽じゃないぜ。面倒だねぇ、弟子の世話って奴は」


 それを全て倒してでも弟子を――ノエルを守り切る。

 ふざけた台詞ではあったが、それを言った朝倉の目は決して死んでいなかった。

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