第807話
「
「ふざけてなどいない。この世界は、所詮は試験管の中のようなものだ」
「引きこもりか、世の中を悲観した耄碌爺か。なんにしても、おイタが過ぎるんじゃねえか。魔法協会舐めてんじゃねえぞ」
「それはこちらの台詞だ。魔法協会なぞなんというもの。群れねば何もできぬ脆弱な魔法使いどもが」
「群れてるのはお前たちも同じじゃねえのか、なぁ、仮面のおっさんよ」
高速詠唱。
二人の魔法使いが刹那に魔法を発動させた。
朝倉は得意の火炎魔法。
まだ、周囲には、人が多くいる、大規模な魔法は使うことはできない。
紅蓮の炎を巻き上げて作り出したのは、六本の槍。
それを師と同じ顔をした魔法使いに向かって、彼女は迷いもなく叩き込んだ。
しかし。
「……温い!!」
フラゥコンが繰り出したのは風の刃。
それは、朝倉の作り上げた渦巻く火槍を、粉みじんに引き裂いたのだった。
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