歴史改革
@higanbana
第1話 人生改革
今日は半年に一回のゲームが買える日である。山田家のルールの一つに、
「我が家ではゲームを禁ぜず。ただし 半年に一回の購入以外認めない」
というルールが出来ている。今日はその半年に一回のゲームの購入が許されている日なのである。
「行ってきます」
浩は、財布に5000円を入れいつもゲームを買う駅前のゲーム屋さんに向かった。ドアを開け外に出ると、蝉の声が、耳に触る。浩は人通りの少ない道を使い、駅前のゲーム屋さんについた。浩はとっくに買うゲームを決めていた。それは先月発売されたばかりである「歴史革命」というゲームだった。このゲームはネット上では批判が多いゲーム出会ったが、浩は気にも留めなかった。ただ早くやりたい一心であった。
店に入ると他のゲームには一切目を向けず、ただ、「歴史革命」にまっすぐ向かい、何の迷いもなく、それを手に取りレジに並んだ。浩は早くゲームをやりたくて仕方なかった。
外に出ると、蝉の声はなくなっており、さっきまでの耳障りな声が嘘のようになっていた。しかし浩はそんなことには気づかなかった。それが、これから起こることの前兆だとも気づかずに。
家に帰り、浩は真っ先に自分の部屋に向かった。
「ゲームする前に宿題しなさいよ」
「わかってるよ」
母の言葉に少し愛想のない返事をする。日常茶飯事の会話である。
浩は母な言う通り宿題を終わらせ、布団の上に横になり、ゲームを手にした。
白いシーツの上に仰向けになって、ゲーム機の電源を入れた。その瞬間だった。謎の光が浩の体を包んだのは。
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