生きる意味を徹底して考える

endo

当作品の目的と自己紹介

 まずは、この場を訪れてくださったことに感謝を。

 しかし、こうしていざ書き始めようとすると、途端に筆がとまってしまう。

 現実世界においては、初対面の人と出会ったとしても、一見でその人の大よそが掴める。一方で、こうした文字媒体の場合は本当に、読み手の感性に依存する部分が強くなる。

 そうしたとき小説でも同じだけれども、冒頭でいかに読者をひきつけようか、それはもう、頭を悩ませ、大変な努力をするものである。


 ともかく、まずは、自己紹介をしようと思う。自己紹介とは、自分という属性を、言語化して表現することである。例えば、僕は30代の男である。と書いたとき、読み手、即ち貴方は、自分の経験と記憶の中の平均的な、「30代男」を想像する。


 いやしかし既に、ここまでの文章によって、何だかんだ、まわりくどいような、面倒くさいような表現からして、気難しい偏屈な男、という印象が強くなっているかもしれない。

 もうすでに属性を語らずに、自己紹介になっていたりする。今回は敢えて、「~だ」「~である」調で書き始めたけれども、これを、「です」「ます」調で、全く同じことを書いてきたとしたら、それはまた、違った感覚を与えたかもしれない。

 とにかく、一つ事実として取り返せないのは、ここまで読んでくださった貴方に与えた印象は、なかったことにはできない、ということだ。



 というわけで、何が言いたかったかというと、あまり属性的なことを書きたくなかったということである。例えば、僕は大卒で、定職に就いていて、結婚をした、けれども離婚をした、ということを書いたとき、それだけで、もう聞く耳をもってくれなくなる人がいるということだ。

 例えば、僕は不細工である。けれども、離婚したとはいえ、結婚できたんじゃあないか、このリア充め、的な感情が発生する人が必ずいるのである。一方で、不細工ながらも努力をして仕事にもありついて、結婚して幸せな人生を……的な、サクセスストーリーを期待してこれを読み始めてくれた方も、「あ、なんだか違うな」と、ブラウザバックしてしまうのである。


 そういうわけだから、そもそも、このエッセイというジャンルを選ぶのも、相当悩んだ。「カクヨム」さんのヘルプをちゃんと参照して、


――エッセイ・ノンフィクション――

自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文や、虚構をまじえず、事実を伝えようとする作品を対象としたジャンルです。


 というのを読んで、うーん、本当に当てはまっているのだろうか、大丈夫かなぁと悩んだ。そもそも、エッセイ、随筆、散文とか、書いたことがないし、読んだこともあまりないから、今も不安なのだけれど。


 とにもかくにも、だから、本当に、ここまで読んでくださった方がもしいらっしゃったら、本当に嬉しい、その気持ちだけは伝えたい。



 自己紹介は、今後、機会があれば明らかになっていく気もするし、これ以上はこの場では不要だとしよう。

 次に、ではこの作品は、どういった流れで、何を目的とし、どういった結末を迎えるのか、あらすじ的なのを書いてみよう。

 まず、30エピソードで、完結することにする。それ以上続くかもしれないけれども、最低限、30エピソードは大体これぐらいの文量において投稿する。何故30なのかは、賢明な貴方には書く必要がないだろう。


 書いていく内容は、これは少し、お約束するのが自信ないけれども、「どう生きるのか」を、ひたすらに考えていくこと、と。

 期待させては申し訳ないから先に書くと、よく目にしたり聞いたりしたりする、「○○をしたら劇的に生活が改善した!」とか、「○○に気づいたら人生の見え方が変わった!」とか、「○○を感じることで自分を変えられ周囲の評価が高まった!」とか、「○○さんのおかげで彼女ができて童貞卒業できました!」とか、「○○でイケメン彼氏と結婚できた!」とか、まぁ、そんなことは、ないだろう。

 ので、安心して欲しいのは、新興宗教的なものでも、スピリチュアル的なものでも、マルチ商法的なものでもない。……とか、自分で言う奴ほど怪しい、と言われそうだけれども、まぁ所詮は文章に過ぎない、読み続けるも、読むのをやめるのもいつでも自由だから、心配ないだろう。そしてそこが、文字媒体のよいところだったりすると、僕は思っている。


 話がまた脱線している。この脱線的なのは、今後もきっと続きそうだから、この点も先に謝っておきたい。こういう、謝るときに、「である」調だと、ちょっと偉そうだよね。


 閑話休題。


 この作品は、何だか、毎日生きて、それなりに楽しく、又は何となくつまらないと思っているけれども、それが何だかよく分からなくて、悶々としている人に、その「もやもや」を、少しばかり言語化する一つの方針、手段、道しるべ、参考、になるものである。


 だから本当は、年代も、男女も、イケメンor不細工も、リア充orニートも、インドア派orアウトドア派も、関係なく、一度は目を通して欲しいと思った。

 その上で、大体少しだけでも読めば、「ああ、なんとなくわかる」なのか、「は? 気持ち悪いなこいつ」なのか、すぐに分かれることになる。多分、いや確実に、万人に必要な言葉、文章ではない。

 けれども、わずかばかり、きっと少ないと思うけれども、いや、何人かだけかもしれないけれども、いやいや、例え一人だけであっても、何か、どこか、この作品の言葉、文章が、役に立ったと、そう感じてもらえたら、この上なく嬉しいと思い、そうなることを信じて、書いていこうと思う。



 ありがとうございます。ここまで読んで頂けただけで、本当に嬉しいです。


<了>

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