第8話「TRPGは創作に役立つ!?」
TRPGのルールブックについて、様々な種類があると説明させていただきました。
ですが、このTRPGのルールブックというもの実は読み物としても上質なのです。
というのも、その本にはそのゲームの世界観からシナリオ、キャラクター、システムと全てが詰まっているのです。
極端な話ひとつの完成された設定資料集みたいなものなのです。
それこそ世界観からキャラクターはてはシナリオに至るまで。
創作好きな人ならTRPGのルールブックを読むだけで、新しい刺激を受けることは間違いありません。
それは小説にしろ、様々な創作において、新しいアイディアを与えられるほど、TRPGのルールブックとはネタの宝庫なのです!
実際に何かの物語を作ろうとした際、その世界がどんなものなのか?
作るのに悩む人は多いかもしれません。
それこそ、細かい世界観などは後回しにして単にファンタジー世界というだけで物語を作る方も多いでしょう。
私もその一人ですので、その手法は決して間違いではないと思っています。
ですが、細かい世界設定や時代背景などが出来れば、その世界の魅力はもっと増していくのは間違いありません。
そうした世界観作りにおいて、TRPGはまさに格好の題材となるのです。
そのほかにもメインキャラクターはともかく、サブキャラクターなどをたくさん作る際に苦労をすることもあるかもしれません。
地元の領主、城の近衛兵、王様から一般市民、街のギルドマスターなどひとりひとりに個性を持たせたくても、なかなかうまくいきません。
そんな時にTRPGに用意されたNPCの紹介など、または実際にTRPGでキャラクターを作成した際、あなたのキャラクター制作に役立つこと間違いありません。
特に実際にTRPGをプレイした際、その際に受ける刺激はとても強いと思います。
たとえばあなたがプレイヤーとしてTRPGに参加して、即興のキャラを作り、それを動かしたとします。
TRPGのシナリオが終わった後、あなたは自分が作ったその即興のキャラクターに愛着を持つこと間違いありません。
始まるまでは無色透明だったはずのキャラクターが自分で演じ、シナリオをひとつ超えることで一人のキャラクターとして立派に形成されるのです。
それこそ知らぬ間にそのキャラクターのバックボーンなどを想像できるほどに。
すると、そのキャラクターを自分の作品において登場させたくなります。
それだけではなく、そのキャラクターを主役として物語、あるいは味方として登場、あるいは敵として出してみたいなど様々な妄想が広がります。
またあなたがGMとしてひとつのシナリオを作り、それをTRPGでやり終えた際、そこにはひとつの小説が完成されたような気持ちが広がるはずです。
実際にGMが行うシナリオとはひとつの物語を完成させるものなのです。
つまり起承転結など、こうしたひとつの物語を完成させるのが苦手な人でも、多くのプレイヤーと共にシナリオをすることにより、その物語は必ずひとつの完成へと導かれます。
そうしたシナリオをやり終えた際には、きっとあなたの中では「このシナリオを形にしてみたい」と思う感情が芽生えるはずです。
なぜなら、あのファンタジー小説の王道とも言われる「ロードス島戦記」
実はあれも元々は、メンバーがTRPGにてやっていたシナリオが原作なのです。
そう、TRPGのシナリオを小説という形にする手法は昔から存在し、そこには重厚な物語の厚みがあるのです。
なぜならすでに自分が一度その世界を体験し、物語を作り上げ、完成させているわけですから、それを小説として書き上げるのは一から物語を考えるよりも、ずっと形が存在するのです。
TRPGに興味はなくとも、このカクヨムにて小説を書いているあなた。
または創作に対して、新しいアイディアなどを求めているあなた。
TRPGをするということは、その創作に対する刺激を与えることに間違いありません。
ルールブックを購入するだけでも大いに意味はあります。
まずは立ち読みでもいいのです。
そこから刺激を受けて、少しでもTRPGに興味を持って頂ければと思います。
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