師走

 近くに見える遠くの山が

 白く白く着替えたら

 もうとっくに冬の景色


 ただじっと凍りつく時間

 小鳥たちのうたが急かします

 昨日と同じように

 明日も同じように


 目覚ましの声が聞こえない

 それは夢の中でキレイに崩れる

 カーテンの隙間の朝日


 薄ぼやけた世界を切り裂いて

 光が全てを導いていく

 眩しすぎて進めずに


 ゆっくりもしていられないけれど

 そんなに急ぐ事も出来なくて

 省けるだけ省いて

 寝惚けまなこの地面を蹴って


 白い吐息を弾ませて

 多分今日は遅刻

 道は凍ってないけれど


 光が切り裂いた景色

 それはキラキラ輝いて

 でも見る余裕はなくて

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