野原の宴

 風の色が少し黄土色に染まる頃

 雑草だらけの山道に

 ほら、誰か遊んでいるよ


 ゆらゆらのっぽ踊ってる

 あれは気まぐれな風のせい?

 いいえ、そうでもないみたい


 ぴょーんと一瞬飛び込んだ

 目の前で見せる大道芸

 恥ずかしがり屋はすぐ逃げる


 チキチキ、チキチキ、チキキキキ…

 気持ち良く響かせて

 土色の君よ、何処へ飛ぶ


 この先の林へ

 この先の闇へ

 それとも、もっとその奥へ…


 うろこ雲 揃って頬を染めている

 永遠に叶わない片思いでもしたのかい

 空まで焼けてアッチッチ


 やぁ一番星

 一緒に笑って帰ろうか

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る