水に浮かぶ枕

 点滅してるバスルーム

 水音だけが揺らめいて

 時折希望もなくしてる


 どこだどこだどこだ

 カラをなくしたカタツムリ

 尻尾を探し続けるトカゲ


 ヨーヨーで遊んだ記憶

 もうどうだっていい

 一人遊びを放流しよう


 錆びた匂いが鼻からこぼれる

 そんなもの、飲み込んでしまえ

 生々しさが身体を巡る


 いつか見たあの日の夢

 ブランコに乗ったネコ

 空を泳ぐ鯨たち


 ああ、くしゃみが止まらないのさ

 暮れてゆく夕日を見たって一緒さ

 窓を閉めてみたって変わりゃしないさ


 一人で見る天井裏は

 重さの無いガラクタで今にも落ちそうで

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る