夜を待ちながら

 黄昏時は不思議な時間

 休日のそれは今からじゃ何処にも出掛けられない

 面白いTVがある訳じゃなく、一体何をしたらいいのやら


 ただ静かに刻が過ぎるのを待っている

 これが早朝の風景ならやる気一杯で準備するのに

 鳥の声だけ聞いていたらどっちも一緒なんだけど


 夕暮れはとても好きな景色 でもそれは外にいる時の話

 自分の部屋では寝転んで窓の外なんて見やしない

 うつろう耳からの風景も好きな音楽でフタしてる


 いつもの帰り道、君は一人でそこに居たね

 茜色に染まって でもじっと何処か遠くを見てた

 何が見えるんだろうね こっそり僕に教えてよ


 気ままな君はネコのフリして尻尾をなびかせ逃げていく

 いつまで経ったってきっと君には触れない

 いつかぎゅっと抱きしめたいけれど夢のような話だよ


 静かに静かに陽は沈み、星が空に遊びに来る頃

 車たちは目を光らせて愛しの我が家へ帰っていくよ

 もう少ししたら次のステージの幕が上がるね


 街灯のスポットライトにいつか君は歌うだろうか

 月で待つ恋人をいとおしむように だけど情熱的な瞳で

 闇に消えた君をそんな幻想で満たしているよ


 白く白く沈む世界 淡く淡くまぶされて

 こう言うのを僕はずうっと待っていたのさ

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