トンネル抜けて

 少しずつ早起きになっていく世界

 朝焼けの気配に目覚ましは追い越され

 小鳥たち、一足お先に遊んでる


 昨夜の名残を地面に残し

 やあ今日はとてもいい天気

 ぬかるみをよけて歩いていこう


 新しい息吹が大気に溶けていく

 見てご覧、木々のあの嬉しそうな顔

 澄んだ風がほら、頬にじゃれ付いてくるよ


 あまりに優しい陽光に

 ついつい瞼も沈みがち

 向かいのジョンも幸せそうに夢の中


 段々開放されていく

 身も心も軽くなっていく

 まだ少し寒い時もあるけれど


 足取り軽く何処まで行こふ

 今日だったら空の果てまでだって行けそう

 そうさ、物語はまだ始まったばかり


 工場の煙突のなびく先

 風の住処を探しに旅に出よう

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