夜の花道

 いつもは淋しい夜の道も

 この季節だけはこんなにも華やかで

 街灯がスポットライトのように

 桜の花を飾ってる


 どんなに年を重ねてもこの風景に酔っていたい

 お酒の力なんて借りなくてもあんまり幻想的なものだから


 学校の桜

 公園の桜

 山々の桜

 池を巡る桜

 そしてお堀の桜


 偉大な景色に桜はよく似合い

 やがて散っていく潔さだけじゃなく

 例えば神秘的な精霊が

 まだこの世をしっかり見守っているような


 みんな花に酔っている

 宴は夜が明けるまで続く

 この世のしがらみ全て忘れさせて


 春を告げるうた

 いつの間にか届いていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る