口笛に乗って


 ピンクの一番似合ふ季節

 目を覚まし出す沢山の生命たち

 あくびが止まらなひ気の抜けた私


 風さへも祝福しているよ

 昨日までの厳しい顔もほころんで

 波の光が暖かく笑ってる


 商品棚にイチゴ大福が並んでる

 じっと決められずに黙ってる

 でもその時間さへもいとほしい


 散歩がてらに何処まで行こふ

 もうすぐ始まる新しい生命のサイクルに

 少し先の未来を想像してみたりなんかして


 一斉に同じ方向に走る車たち

 これからどんな思い出を作っていくの

 一面の花と緑に囲まれて


 猫たちも恋に浮かれるこの頃さ

 水たまりを軽く飛び越えられたなら

 明日の自分は変わっていけそうな気がする


 誰も居ないブランコに幼い日の幻を見る

 砂場には誰かが作った作りかけの何か

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