黄昏の…

 お日様がゆっくり滲んでく

 黄金色の街の隅

 一人公園の砂場で


 もう誰も居なくなっちゃった

 砂のお城は完成間近で

 夢中になっている内に誰も


 一人遊びは楽しいな

 自分の思い通りに何でも出来て


 はら 誰も文句を言わないよ

 でも 誰も褒めてくれないね


 砂のお城は風に崩されて

 いつまでたっても完成しない

 だからこんな時間になっていた


 その内冷気が僕を抱きしめて

 ここに居てはいけないって気が付いた

 星も見えない仄暗いドームの下で


 帰ろう 早く帰ろう

 闇の主に見つかる前に


 何を頼りに歩いていいか分からない

 いつも一人で歩いてきたけれど


 戻る場所がある

 今はそれだけで十分だから

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