ココアの溶け残り
今日買ったココアは失敗だった。
基本的にデスクワークなので、冷房にあたり続けることになり、意外と寒い。夏なのにホットドリンクを飲むことが多いのはそのせい。
安い食堂で昼食を済ませてビル内のコンビニに入る。インスタントのホットドリンクは、ここ数日暑かったからか台風のせいで人がいなかったのかいつもより売れ残っているようで、種類が多かった。
抹茶ラテやキャラメルマキアートも捨てがたかったけれど、私は初めて目にした謎のココアを手に取った。
謎の、というか単に名前を覚えていない。商品レビューがしたいわけじゃないからこれはよしとする。
スペインだかどこかのクッキーに使うスパイスを入れたみたいな感じのことがパッケージには書いてあって、シナモン系だと思い、試してみようと購入。
帰ってマグカップ内の水を飲み干し、粉をマグカップに出すと、シナモンみたいな香りがして、期待が高まる。
マドラーがないので、お湯を少し注いではくるくる回し、少し注いではくるくる回しを繰り返す。ココアの完成。
一口飲んだ。
確かにおそらくシナモン。
なんとなく食べたことのある外国のクッキーの味がした。
でも私は舌が肥えているわけではない、むしろやせているくらいで、味の違いがよくわからない人なので、シナモンかどうかの判定はあてにはできまい。
問題はそこではなく、ココアとシナモン系の何かのバランス。
両方とも主張が強い。足して2で割らなかった感。
私は、シナモンロールを飲んでいた。
喉が甘さとスパイス感でいがいがして、さっぱりしたものが飲みたくなるけれど、さっぱりしたものなんて水かお湯しかないし、そもそもマグカップの中味を飲み干さなければ汲んでこれない。
口のなかに空気を含んでみたり、唾を飲み込んでみたりしながらいがいがを軽減して、そうしてココアを飲み干した。
中を見ると、茶色い三日月型の大きな溶け残りのかたまり。
苦労して飲んだあれは薄かったのか。
本来はもっと濃いのか。
ということで、今日はスーパーに寄って、ブレンディを買って帰った。
あのシナモンロール系ココアは、牛乳を足して飲んだらおいしいかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます