折句集

塩味の恋の終わりの涙雨サクマドロップスみたいに舐（な）める

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無（な）くしもの見（み）つけられずに黙（だま）り込む『青（あお）い鳥』（作：メーテルリンク）

何（なん）となく未来（みらい）が怖い誰（だれ）だって明日（あした）にはまた目（め）が覚めるのに

長（なが）い髪三（み）つ編みにしてダリア咲くあの夏の日の迷宮（めいきゅう）にいた

渚（なぎさ）から南（みなみ）へ向かう大（だい）好きなあなたにいつか巡（めぐ）りあうまで

夏（なつ）の海みんな「せーの」でダイブする網（あみ）と水中眼鏡（めがね）は完備

ナルシスが水面（みなも）の影に騙（だま）されて愛（あい）をささやく女神（めがみ）の呪い

流（なが）れ星に自（みずか）ら重ね堕天使（だてんし）は暁闇（あかときやみ）に滅亡（めつぼう）を見る

なぐさめてミルクを入れたダージリン甘（あま）さに浸る明治（めいじ）のFran

眺（なが）めれば碧（みどり）　記憶の断片（だんぺん）のアルバムばかりめくっています

七色（なないろ）のミリオンベルを抱（だ）きしめて新（あら）たな恋が芽生（めば）えるように

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涙雨あつめてできた湖に棲む魚ですあなたもぼくも

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