【短歌集】ゆうしゃのぼうけん

卯月

ゆうしゃのぼうけん

ココロ

アリガトウ生んでくれてと人造の姫が歌うよ遠い世界で



子供向けテレビアニメの家族見てこれは嘘だと嫉妬する朝



太陽はマントを脱がせ旅人を暖めました焼けて死ぬまで



うちの子は全然反抗期がないと隣近所で笑う母あり



ラプンツェル塔の天辺てっぺん閉じ込めて魔女は楽しい人形遊び



ゆうはんのじかんがきらい おかあさんまたおこるよね おなかいたいよ



そんな豚見捨てていいよ千尋なら湯屋でもきっと幸せになる



妃殿下の病を怠けとわらう母あなたの娘も嗤うのですね



雑巾を手で縫う夜更け胸底むなそこ熾火おきびで炙り一刺し一刺し



親殺す子供のニュース 君たちはおかしくないよと思うわたしは



いつの日か殺されること夢に見るまだ宿してもいない娘に



繰り返す繰り返される因果律わたしはきっとあなたになるの



プレゼントみたいに過剰にラッピングされた人生破って捨てる



微笑んであなたが逝く日耳元で歌ってあげる恨んでいるよ



アリガトウ生んでくれてと歌えないわたしの前で回るロボット

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