第2話 御客様

振り向くとそこには白髪しらがの怪しげな老婆ではなく、綺麗な金髪に深紅の瞳をした女性が立っていた。


歳は……20代半ばから20代後半そんなところだろう。


全身黒で統一された服装は何かのコスプレ? だろうか……


胸元の大きく開いた服や、スリットがかなり深くまで入ったロングスカートは、その見事なプロポーションをあまり隠すことなく……


目のやり場に困る。



「いらっしゃい……と言いたいところなんだけどね。君はどこから迷い込んできたのかな?」


外見とは裏腹に流ちょうな日本語だ。


どこか子供めいた素振りで首を傾げながら女性は問いかけてくる。


「え……ええと、ごめんなさい。大雨に振られそうになっている所にこのお店を偶然見つけまして…冷やかしと言いますかその……雨宿りをさせてもらいたくて表から入ってきました」


その言葉に聞き、女性は目を丸くした。


「なんだって? 表からちゃんと入ってきたのかい?」


「え……ええ」


なにか可笑しなことを言ったのだろうか? 灯りもついていたし、鍵だって開いてた。


お客が……俺は冷やかしだけど、表から入ってくることがそんなに変なことなのだろうか?


「となると………本当にお客様じゃないか。でもこの世界に定着させたのはついさっきだし……実体化だってまだ……う~ん」


なにやら女性は考え込んでしまった。


世界に定着? 実体化? 一体何のことだろうか……


やっぱり怪しい店なんだろうなぁ……


かれこれもう1時間くらいは店の中にいたと思う。


通り雨ならとっくの昔に止んでいるはずだ。スキを見て退散しよう……



「君、今逃げよう……って思ってるよね?」


「うわぁ!?」


入口の方をチラリと見るためにそらした視線を戻すと目の前に女性の顔が迫っている。


「図星だね?」


「いえ!? そんなことは!」


ダメだ……声が裏返った。


「まぁまぁ、そりゃここに来る初めてのお客さんは大体君と同じような態度をとるからね。大丈夫取って食おうなんて思ってないから安心していいよ」


そんなこと言われても、もうこんな店早々においとましたい……


「この店に入ってこれたってことはね……君はこれから常連さんになる可能性を秘めているんだよ。今は何を言っても ??? だろうから詳しくは掘り下げないよ。また次に会うときに聞きたいことがあればゆっくり話をしようじゃないか」


何か買わされて、それを求めてやってくるようなことになってしまうのだろうか……


女性の後ろに瓶詰されている怪しい薬のようなものが目に入る……



「私の名前はリリス・クロア・グロウナイツと言うんだ。以後お見知りおきを……」


まぁ外見から間違いなくそうだろうとは思っていたけど外国の人か。


それにしても流ちょうな日本語を話すな。


「………?」


リリスは笑顔のままこちらを見ている。


なんだろう? ああ! そういうことか……


「レオンです。寶井レオンといいます」


今のご時世、初めて会う人にこんな簡単にフルネームを教えてもよかったのだろうか?


それもこんな怪しい店の人に……


「レオン君か。うん! 良い名前だね。でも確か……私の知識にあるこの国の一般的な名前の付け方とは違うね? 父君か母君が異国の方かな?」


確かに俺は日本人の父親と北欧出身の母さんとの間に生まれたハーフで、その為髪は限りなく白に近い金髪に目はブルー……


日本人の父さんの影響だろうか? 顔立ちは少し幼さが残るとよく言われる。


普通は俺の外見から外国の人間と決めつけられると思うんだけど、この人自身が異国の人だからだろうか?


自己紹介をして名前からそう言われたのは初めてだ。



「それで~君が見てた品物はなにかな?………おお!?」


かなり驚いているようで剣と銃そして俺の3カ所の間で何度も視線を動かしている。


「いや~~! 新規のお客さん自体久しぶりだけどなるほどね~! この子達に引き寄せられたお客さんだったか~!! これは面白くなってきたね~!! それも同時なんて!!」


美人な顔が台無しになるくらい鼻息を荒げ、目をキラキラさせているリリスのあまりの気迫に思わず後ずさる。


「ああ!! ごめんごめん。ちょっとこちらのことでね、興奮してしまって……」


舌をちょこっと出しながら自分の頭をコツンと小突いているその姿は、自分よりも年下なんじゃないだろうか? そんな印象を受けるほど自然だ。


年上に見えたかと思えば年下にも見える……


掴み所のない人とはこう言う人のことを言うのだろうか?



「まだ信じてもらえないとは思うけどね。うちの店は普通じゃないんだよ?」



知ってます……入った時からそれは感じたし、そしてあなたも普通じゃない……



そんな俺の心を見透かしているのだろう、リリスは説明を続ける。



「勿論置いてある商品が普通ではない……そんなストレートな意味もあるんだけどね。うちの店はね、仮にここの存在を何かで知ったとしても、初めての”物”は、正規のルートではここには入ることができないんだよ」


ん? どういうこと?


「今は聞くだけでいいよ。そのうち理解できるから。勿論何かの拍子で空間がくっついてここに迷い込んできてしまう物はいる。でもね、レオン君みたいに表からきちんと入ってくる場合は、ここに陳列されている商品達に呼ばれているんだよ。そして、それに呼ばれていない物は、表から入ってくることは絶対にありえない……」



あ~やっぱりオカルト系ショップだったか……



「フフッ……まぁ当然信じないよね?」


顔に描いてあるよ? そんな表情でリリスは構わず続ける。


「ではこちらから聞こうか? 店を入ってからレオン君はここに……この大剣と銃の前までくる間に、どこかに立ち止まったかな? 興味を惹かれるけどそれらを手に取ることなく、通り過ぎてきたんじゃないかな?」



確かにそうだ……


それぞれ惹き込まれはしたけど何かに”拒絶されている”そんな感じを受けた。


「………」


「図星だろ?」


「ここにある”者”達はね、それぞれ持ち主を自らが選んでいるんだよ。それに当てはまらない者はどんなに手に入れたくても触れることすらできない……そしてレオン君を呼んだ相手は……なんとこの2つ」


そう言いながらリリスは壁に飾られていた大剣と銃をはずして見せる。


「あれ?……今触れないって?」


「ん?……アハハ! 私はこの店の主人だよ? 商品を触れないならお店は出せないだろう? 私にはね、そういう能力があるんだよ」



言っていることはわかるんだけど、なんか強引な詐欺にでもあっている気分だ。



「……本当にレオン君はわかりやすいな。いいよ、私も側にいるし大丈夫だろう。そうだね……ためしにそこの本を触ろうとしてごらん? あの子なら比較的おとなしいし大丈夫だろう」


見れば棚の中段に一冊の古い本が鎮座している。



おとなしいとはどういう意味なのだろうか……他のは噛むとか?


まさかね……


リリスに言われるがまま本に手を伸ばす。


するとどうだろう……掴もうとした手は、自分の意思に反して寸前の所で止まってしまった……


「うそ……だろ?」


「わかってもらえたかな? うちの商品はね、相手を選ぶんだよ」


こんなバカな話があるだろうか……なんとしてもこの本を掴んでやる!


全身の力を集中して本に掴みかかる。


「ああ……そんな乱暴な! あんまり無茶すると……」



バチッ!!!



「いてぇ!!」



「だから言わんこっちゃない……」


指先の痛みに目をやれば少しやけどしている?


確かに電気が奔ったような感覚があった。


「嫌がってるんだからやめないと……おとなしい子だからその程度で済んでるけど……その隣の壺なら多分腕くらいは持っていってるよ?」


腕を持っていくだって? サラリと恐ろしいことを言う……


俺はすぐさま手をひっこめた。



「まぁこれで少しは信じてもらえたかな?」


「………ええ…まぁ嘘みたいですけど自分で感じましたから」


「うんうん! レオン君は素直な子だね! そう言う所大事だよ。 目の前で起きたことを素直に受け入れられないと、この先色々と大変だからね」


この先……? 確かこの店の常連になるとかナントカ言ってたっけ……


「ではレオン君が少し信じてくれたことだし、この子達の話をしよう」


リリスはまず大剣を掲げる。


片手で軽々と持ち上げてるけど実はこれ見た目に反して軽いんだろうか?


「この子の名前は【アポカリプス】レオン君の国の言葉じゃ黙示録…って意味があるんだったかな?」


「……なんとなく聞いたことはあります。映画とかそういうのでサブタイトルになったりしてた気がします」


「なるほど。でも恐らくだけどレオン君やほかの物達が知るアプカリプスとはちょっと違うと思うな。この子はね……神自身によって創られた剣。悪魔は勿論、唯一神の世界をも終わらせることが出来る者……そしてそれを使用できる者はこの剣に認められた悪魔のみ……」



神に創られた? そして神の世界を終わらせる?


なんておとぎ話だ……


それに……


「神が創ったのに神の世界を終わらせるんですか? それに使えるのが悪魔って……」


「フフッ……そうだね。そこはすごく気になるよね~」


リリスの表情は待ってましたと言わんばかりだ。


「神の世界もね、完璧ではないんだよ……時には権力を奪い合い、痴情のもつれから1つの世界を終わらせる戦争を始めたりする……」


リリスはどこからともなく水晶を取り出し俺の目の前に差し出す。


水晶には稲妻やら炎そんなものを手から放ち戦っている男達が映し出されている。


どんな技術なんだろうか?


「そんな状況に神は嫌気がさしたんだろうね……傲慢な神が現れた場合、何のしがらみもなくそれを討伐できるのは誰か? それは……悪魔だったんだよ。かと言ってどんな悪魔でも使えるようにすると……? だからこの剣に正しき意志と膨大な知識を持たせ、その意志に見合う悪魔が現れたとき、己の主人と認める……そういう力を籠めて創られたのさ」


なんだかわかったようなわからないような……



「次はこの子【ダーインスレイヴ】って言うんだ。


伝承とかそういったことが好きな物からするとピンとくるんじゃないかな?」


「すみません…全くわからないです」


「そうだね~、こっちは俗に言う普通の生活をしている物は聞き覚えがないかもね。知っている物の間では、恐らく”魔剣”として知られているんじゃないかな?」


魔剣か……あれ? でもそれ銃じゃん?


「うんうん! 顔に描いてあるよ~そうこの子はどう見ても銃だね」


リリスは満足そうにトリガーに指を入れて【ダーインスレイヴ】と言われた銃を


得意そうにクルクルとまわす。


「この子が魔剣と呼ばれた所以は

”一度鞘から抜いてしまうと、生き血を浴びて完全に吸うまで鞘に納まらない”

”この剣によっておった傷は二度と回復しない”

そんないわくが付いていたからさ……」


「こわっ!?」


なんだよそれ……生き血を浴びるとか 完全に吸うとか……


俺は思わず半歩後ろに下がる。


「あはは! いい反応してくれるねぇ~。でもね? 本当は主人に忠実な子なんだよ? この子はね、その強力すぎる能力のために常に力を消費してるんだ……それを本来ならば持ち主から補うんだけど、今までの持ち主はそれに耐えうるだけの力を持っていなかった……でも持ち主を殺してしまいたくない……仕方ないから自らを維持するために他から補おう! しかし、その相手からも大した補充が出来なければ最終的にその持ち主が悲しいことになる……そういうことだね」


リリスは愛おしそうに銃を撫でる。


「で! 考えたわけだ。剣である頃には自分に耐えうる主人は現れなかった……ならば銃になって新たな主人を待とう! ってね。そしてこの子は自らの力で剣から今の銃の形に変化したってこと! 銃になっても魔剣だった頃の力はそのままに、それはそれは強力だよ!! 銃の規格に当てはめるならば弾は45口径!! でもこの子から放たれる弾は魔力の弾!! 持ち主の力とこの子の力が合わされば、どの次元にも貫けないものはないってほど!」


ジャーン!! なんて効果音が聞こえてきそうなほどにリリスによって頭上に掲げられた【ダーインスレイヴ】は気のせいだろうか? どこか誇らしげに見える。


剣が自分で銃に変化するってなんだ?


ダメだわからない……



「………ご説明ありがとうございます」


「いえいえ! どういたしまして。そしてね、この店にやってきたお客で2つの子から同時に呼ばれるなんて初めてのことなんだよ!! 皆どれか1つの子に呼ばれてやってくるんだけど……ああ! それもこんなに強力な子達だなんて……」


リリスからいてもたってもいられない! そんな様子が手に取るようにわかる。


「そうだ! せっかくだしちょっと持ってあげなよ」


ええ!? 神様の剣ならまだしも、あんな話を聞いた後で元魔剣の方は正直ゴメンこうむりたい……



俺が手を出すのをためらっていると、


「大丈夫! この子達は君を認めて呼んでるんだから悪さはしないよ! まぁこの子達クラスに無断で触ったら多分存在が消えてなくなるけど……」


「なんなんですかそれ!?」


「アハハ! ごめんごめん。 でも本当に君なら大丈夫だから!! もしもの時は私が付いてるし」


さっき触ろうとした本のことが頭をよぎる……


存在が消えてなくなる……なんなんだよそれ……


でもなぜだろう……そんな恐怖を押しのけてどこか吸い込まれるように腕が伸びていく。


そしてアポカリプスの柄に手がかかった。


「重っ!!!!???」


なんだこれ!? びくともしない……


さっきリリスは軽々と片手でこれを持ち上げてたぞ?



「そうか……レオン君まだだもんね……持てるわけないか」


舌をちょこっと出しながら自分の頭をコツンと小突いている。


リリスの癖なのかな?


「でもほら! 触れたじゃないか! 何にも不快なことなかっただろ?」


「確かに……さっきみたいなことは起きませんでした」


「じゃあ次はこの子だ! 多分この子も持ち上げることはできないだろうけど、触ってあげておくれ」


剣のことがあったから今度はさほど触ることに抵抗感はないけど、流石にあのいわくが頭をよぎる……


触ったとたんに誰かを殺さないと収まらない……そんなことにはならないだろうか?


でもまぁリリスが何とかするって言ってたし……ええい!!


「触れた……」


それになんだろうこっちは触ってみると俺に親しみ? そんな物を持っている……


そんな印象すら受ける。


「いいね~いいね~!!!」


ついにリリスはあたりを走り出した。


その姿は完全に子供だ……


しかし走るたびにその見事な胸元は上下に揺れて子供であることを全否定する。



ひとしきり走って満足したのだろうリリスは息をきらせながらもどってきた。


「ハァ……ハァ………ハハ! いや~ごめんよ……あまりに楽しくてね。我を忘れちゃったよ」


お決まりのポーズをしながらリリスはごそごそと何かを探している。


「では、本題に入ろうか?」


先ほどのふざけたリリスとは一転し、辺りになにか張り詰めた雰囲気が漂う。


「本題?」


「そうだよ。寶井レオン君」


改めて名前を呼ばれビクッと身体が震えた。


「正直に話してごらん? 君は今この……君がいる世界に嫌気がさしているね?」


「なっ!?」


誰にも口に出していったことはない……


「………なにを!?」


「正直に話すんだ……もう一度言うよ? この世界に嫌気がさしていないかい?」


有無を言わせない……そんな気迫がヒシヒシと伝わってくる。



「………………はい」


「良い子だ……理由は聞かないよ。ここに来る物達はね、大小はあれど、そういう感情を抱いているからね。そして、尚且つ店の子達に認められた”者”……それが私の店のお客なのさ」


そう言いながら俺の頭をリリスの柔らかな手が撫でる。



何処か懐かしく……


そう、姉を思い出させてくれる素振り俺の胸が一つドクンと高鳴った。



「そんなレオン君にこれをあげよう」


リリスが取り出したそれはゲームのディスク――


「ゲーム?」


タイトルは……ルクスオブダーク


聞いたことはないな……


パッケージにはタイトルとそのバックに綺麗な風景だけが描かれていて、メーカや対応機種そんな物は一切ない。


「そうだよ、ゲーム。レオン君は家にゲーム機あるかな?」


「ええ……一世代前のクロスステーション3なら……」


「ああ! よかった、なら大丈夫だ」


リリスは満足そうに頷く。


「これは大事なことだからよ~く覚えておくんだよ。この世界が本当に嫌ならこのゲームを始めてみると良い……でも強制はしないよ? そしてね………もし始めたならできるだけこのゲームをやり込むんだ」


「やり込む? なんでまた?」


「いいからいいから……やり込んだ後は見てのお楽しみ……さ」


リリスは茶目っ気たっぷりにウインクした後、更に投げキッスまで披露する。


「まぁ……幸いにも丁度明日から自由登校で暇を持て余してましたから、やり込むことには問題ないですけど……あっ!!」


「どうしたんだい?」


顔が近いよ……


「いや……あの今手持ちがたいしてなくて、折角出してもらったゲームですけど……」


よくよく考えたらやっぱりなんか怖いし…手持ちがないのは事実だ……


体良く断って帰ろう……



「な~んだそんなことか! 大丈夫。お代はいらないよ。これはね、うちの常連になってもらう……いわば通行証? まぁそんな物だし、そこからお代なんて取ろうと思わないよ!」


そういうとリリスは勝手に俺のカバンにゲームを押し込んでしまった。


「よし! そうと決まれば今日は帰りな。元々は雨宿りするつもりだったんだろ?  まぁその雨もこの子達によるものだけど……そろそろ雨がやみそうだから気を付けてお帰り」



リリスに見送られ店の入り口まで戻ってくると確かに今にも雨は止みそうだ。


「また会える時を楽しみにしてるよ。レオン君」


突然ギュッと抱きしめられる。


リリスからは香水やシャンプーなんかとは違うリリス自身の香りとでも言うのだろうか?


そんな心をとらえて離さない……とてもいい香りがする。


「じゃあ、またね~」



満々の笑みで送り出してくれるリリスに手を振り返し家を目指して歩き出す。



結構長居しちゃった気がするな……2時間くらいか?


それにしてもなぜだろうあの店に入る前と雨がやんだ以外、周りの状況に変化がない……


ふと時計に目を向けた。



「はぁ!?」



雨宿りをするために店に入った時から10分くらいしか経っていない……


うそだ……時計を見ていなかったから10分、20分のズレはおきたとしても、10分を2時間と思うなんてありえない……


気になってリリスの店を振り返る。



「え……?」



無かった――



さっきまでリリスの店があった場所は思い返せば見覚えのある空き地があるだけで、店があった形跡すらない……


「なんで……?」


間違いない……


さっきまでリリスと話していたし、店の中でのことも鮮明に覚えている。


なのにその店がない……


気でも可笑しくなったんだろうか?



「そうだ……ゲームは?」


すがる思いでカバンの中をあさる。


「………あった……」



ルクスオブダークと書かれたそのゲームは確かにここに存在している……




怖くなった俺の足は、一目散に家へと走りだした。

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