週刊カノジョイド!フライング!編

 おっ、丁度ちょうどいいとこに! お疲れ様、今帰ったところか? なあ、ちょっと一緒に来いよ。面白いものを手に入れたからさ。な? たまには息抜きも必要だし。あ、言っとくけど女子には見つかるなよ? なんか最近、篤名アツナがうるさくてさ。


「それはそうと、吹雪優フブキユウ何故なぜお前達は俺の部屋をたまり場にする」

「まあまあ、ユート! そう言うなよ。ちゃんと佐助サスケ歩駆アルクにも声かけといたからさ」

「だから、御門響樹ミカドヒビキ! ……い、いや、俺は、まあ……賑やかなのも、たまにはいい、けど」


 あ、こいつら? 戦友のユート・ライゼスと、御門響樹。リジャスト・グリッターズで一緒にパイロットやってる! ……やっべ、戦友だって。かっこいい……まるでアニメみたいだ。めっちゃいいじゃん。

 という訳で、お前も一緒にこいよ。コイツを開けてみようぜ!

 ああ、これ? なんか面白そうだから、通販で買ってみたんだ。


「で、どんなゲームなんだ? 優」

「多人数プレイできるといいな」


 いやいや、ゲームじゃないから……なんかさ、ネットで見てたらすげえ安くて! なんだっけ? えっと……? だっけ? しかも、創刊号は爆安な上にバインダーもついてくるんだよ。ほら、このダンボール!


「……ディア○スティーニかよ」

「ディ○ゴスティーニだな」


 あ、あれ? なんだよ、ユートも響樹も。なんかさ、毎号パーツを集めて、女の子をカスタマイズするんだってよ。それってめっちゃいいじゃんか。きっと、エンジェロイド・デバイスみたいなもんだぜ。もし学校に戻ったら、宿題をやらせて、予習復習もやらせるよ。

 んじゃ、ユートの部屋に行こうぜ! ……ん? お、お? 箱が勝手に――ッ!?


「プハーッ! どうも、こんにちは! お買い上げいただき、本当にありがとうございまっす! わたしは――あ、ちょっと! 閉めないで! ダンボール閉じないで!」


 ……見なかったことにしよう。あーあ、無駄金使ったかもしれない……カノジョイドって、いや、その……そうか、そりゃそうだよな。1/1スケールなのか。しかも、創刊号のパーツって。


「生首?」

「生首だったな」

「はは、優! よかったんじゃないか? 結構かわいい顔だったぞ」

「顔しかないけどな」

「じゃ、ゆっくり休めよ。お前、少し疲れてるんだ」

「そうだぜ、次の哨戒しょうかいパトロールのローテ、俺が代わってやるよ」


 いや、ちょ、ちょっと待って! 待てって、ユート! 響樹も! ってか、なんで二人とも視線が温かいの? なんでそんなに優しいの? お、おーい!

 ……行っちゃった、トホホ……そうか、1/1スケールか。しかも、頭だけ……いやっ! 毎週パーツは届くんだ。全部集めれば、きっとかわいいカノジョイド? だっけ? とにかく、次の号を買えばなんとかなる。最低でも、おっぱ――じゃない、上半身が完成するまでは買おう。


「はい、マスター! その意気です。でも、途中で買うのやめちゃ嫌ですよ? ちゃんと最後まで作ってくださいね!」


 わわっ、また出た。ちょ、ちょっとお前、首だけで飛び跳ねるなって!


「わたしはカノジョイド、名前はマキナです! よろしくお願いしますね、マスター!」


 マスター……いい響きだ。――じゃなくて!

 と、とにかく、はやく部屋に隠さないと……俺が危ない奴だって思われじゃないか!


「と、いう訳で! ながやんカクヨム連載50本記念作品、『週刊カノジョイド! 創刊!』は、12月1日連載開始! カクヨムコン4に参戦ですっ! 皆さん、よかったら是非ぜひわたしの活躍、読んでくださいね!」


 それと……えと、二号目にはどのパーツが? 首の次だから、胴体とか? だよな。なんか、首だけって凄い落ち着かないんだけど。


「二号目は……ふふふ、! 安心してください!」


 ……よし、買おう。

 んじゃ、俺はこいつの初期インストールとかあるから、この辺で! とりあえず、俺の部屋は篤名が掃除や洗濯物の出し入れに来るから……よし、ユートの部屋に隠そう。

 そういう訳で、今週はこの辺で! 来週もスパ◇ボ「」カクヨム、プレイしてくれよな!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る