佐助君は胃が痛い!編

『私の名は、佐々総介サッサソウスケ……魔人へとした者ですよ。切なる願いを今こそ捧ささげて……この地に再び招かん。神代かみよの古代に実在したとされる、比翼ひよく巫女みこを!』


 父さん……何をやってるの?

 俺を不憫ふびんキャラにしたいの? 出番を奪いたいの?

 あ、ああ、君か。今日もスパ◇ボ「」カクヨムお疲れ様。俺は佐々佐助サッサソウスケだ。


「ヘイ! どうしたんだねサスケ! 何やら顔色が悪いが……」


 どうしたんだね、じゃない……チクタクマン。

 あの映像は、あの音声は、どうみてもこの俺、佐々佐助の父親だ。

 あの偉そうでエロそうなアルズベック陛下の下でへーこらへーこらしてなんとか異世界ライフ2ndを切り抜け、こうして同じ世界出身のリジャスト・グリッターズの皆さんの下に合流できたと言うのに! どうするんだよチクタクマン!


「オーケー! なにやら困っているということは理解できたよ。痛覚検知センサーが君の消化器系の痛みを先程からしきりに訴えている!」


 心の痛みを理解して!

 周囲の避難民の皆様からの視線が痛いの!


「サスケ! 大変なことになったわね!」


 ナミハナじゃないか! 父親で苦労した君はわかってくれるよね!? 俺の胃痛を! 折角自分の馴染なじめる居場所を手に入れたと思ったら、横合いから近親者に邪魔される悲哀ひあいを!


「でも良いチャンスですわ! これを機に父を超え、より強くなるのです! 貴方は一人じゃありません!」


 駄目だこの戦闘民族!

 しかもよそ見している間にモニターの戦況がどんどん悪くなってる!


「ケイオスハウルの整備はまだか……チクタクマン」

「ソーリー! あと少しだミスター・イワンド!」

「冷静だね。それと、佐助君もだ」


 バルト大尉……!

 冷静ではないんです。

 口下手なだけなんです。

 本当は滅茶苦茶めちゃくちゃテンパってるんです。


「相手が相手だ。無理に出ることが良くない結果に繋がる可能性もある」


 ……いえ、すぐにでも出撃させていただければと。このままだと状況は悪くなる一方です。


「勝算はあるのか?」


 父が魔術師であることはこれまでの情報から予測されていました。魔術戦であればチクタクマンにかなう相手はいません。俺達が奴を押さえ込み、その間に連携して攻撃ができれば……


「分かった。許可しよう」


 助かった……!


「佐助お兄ちゃん!」


 あ、俺が勉強を教えていた避難民の男の子! どうしたんだい?


「これあげる!」


 これは……俺の大好きな牛乳?

 もしかしてこれってこの子が貰った貴重な配給品じゃないか。

 半分だけ飲ませてもらってあとは返そう。


「佐助お兄ちゃん頑張って!」


 人と話すのは苦手だから、気の利いたことなんて言えない。

 だけど……ありがとう。よし、行こう!

 佐々佐助、行きます!

 スーパー◇ボット大戦「」っ!

 次回もお楽しみにな! さて、来週は……ケイオスハウルの真の力、その一端を見せる!


※今回の中断メッセージはseal先生から頂戴しました、ありがとうございます!

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