大人の社交場、若いっていいわねぇ?編

 あらぁん? バカンス中にもスパ◇ボ「」カクヨムの攻略? 本当に熱心ねぇん? そんな時もアタシこと宇頭芽彰吾ウズメショウゴと、"大人のアバンジュール"どうかしらん? ふふ、ここは海の家『さんだー・ちゃいるど』……キッチンは千景チカゲ君に任せてるから、アタシはカウンターでお・さ・け♪ 飲酒して泳ぐのは危険だから、主に砂浜組のための時間ね。


「あの、彰吾さん……俺は、あ、いや、自分はこうしてていいんでしょうか」


 あら、なぁに? ナオト・オウレン少尉、アタシが相手じゃ不満かしらん?


「いえ、なんというか、その……海水浴場では皆を見守るライフセイバーも必要でして、自分はその任務にあたっているリーグ中尉やルーカス少尉を手伝うべきかと!」


 硬い硬い、硬いわよぉん? 普段通りでいいの、バカンスだし。


「は、はあ……いや、俺もルーカスを手伝いたいんですが、その」


 バルト大尉に頼まれてるんだから……キミ、ちょーっと最近硬いのよね。それと、思い詰めてる上に根を詰め過ぎよん? ……なにか悩み、あるのね? よかったら話して頂戴ちょうだい。勿論、このまま冷えたビールを飲むだけでも、きっとリラックスできるわ。さ、ナッツばかり食べてないで! 若いんだから! 熱々のチョリソーにはマスタードをつけて、さあガブリと。ふふ、こう見えても料理、得意なのよん? フライドポテトやジャパニーズ焼き鳥もあるし、ゆっくりしなさいな。


「はあ、では……考えてみれば、こんなにゆっくりとお酒を飲むのは初めてかもしれません。冷たいビールがこんなに美味おいしいなんて。出撃命令がこない日は、貴重ですね」


 そうよん? 人は休暇のために戦っても、戦いのために休暇を取る訳じゃないもの。休暇は全て、その休暇を楽しく豊かに過ごすためにあるの。


「……自分は、考え過ぎたのかもしれません。トール四号機をまだ、完全には使いこなせていないんです。なにか、つかめそうな……もっとリミッター解除中に、深く、遠く、奥へ……もっと先の領域へいけるような気がするんです」


 あら、そう? じゃあ……そういうことはエースさんに聞いてみたらぁん? ね、瑠璃ルリちゃん。ほらぁ、そんな端っこにいないで! そうそう、ナオト君の隣にすわって? ね、サービスするからぁん。


「ど、どうも。あ、えと、月影瑠璃ツキカゲルリ大尉であります」

「しっ、しし、失礼しております! 大尉殿! 自分はナオト・オウレン少尉でありま、いたっ! い、痛いです彰吾さん……」


 だーかーらー、硬いつってんだろ、ええ? ボウズ、時にはハメを"超越はずす"ってことも必要なんだよ。……あ、あらやだ、オホホホホ。とにかく、瑠璃ちゃんも大変な逆境を乗り越えた強いだもの。少し話してみたらどうかしら。


「ナオト少尉、私は偉そうになにかを語れるような女ではありません。ですが……先を求めて戦う気持ちは理解しているつもりです。ただ――」

「ただ?」

「手段と目的を取り違えないよう、気をつけてください。貴方あなたがあの機体を乗りこなすのは、我々リジャスト・グリッターズ全員で共有する目的の為です。ならば……我々と一緒に戦えなくなる、仲間でいられなくならないように……こ、これは、お願いでもあります」

「……了解です、瑠璃大尉。ありがとうございます」

「あ、いや! 別に、それはですね! なんというか、その、うん! あ、えと、その……あ、ああ! そうだった! ナオト少尉、貴方の上官、部隊長のバルト大尉だが」

「大尉がどうかしましたか?」

「さっき、小さな小さな女の子を肩車かたぐるまして、浮き輪を抱えて海へ……むすめさんかめいさんだろうか」

「……ああ、来てたんですね……キルシュ・スタイン博士。あの人は……大尉のファンで、

「そ、そうなんですか?」

「それだけです……幸か不幸か、それだけなんです」


 さぁて、あとは若い子達だけの時間にしておきましょうか? アタシ、生ビールのたるをとってこなくちゃ。みんなも暑い夏、無理しちゃダメよん? そして、暑さに負けない熱い季節を過ごしてねぇん? それじゃ、チャオ♪ 次回もスパ◇ボ「」をヨロシク!

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