第24話 虫歯は生活習慣から
「顎が痛い」
彼女からのメール。
僕も、たまになる噛みあわせが悪いのか…寝方が悪かったのか…。
翌日も「痛いの治らない」
そして…「頭痛薬買ってきて」
届けることにしたわけだが…飲んで…少しして…「痛くなくなったかも」
そんなに即効性ないだろ…。
「あのね、気づいたね…虫歯だわコレ」
「うん…見てみたら鏡で、穴が空いてるんじゃない」
「そうだね」
鞄をゴソゴソ漁りだす。
鏡を探しているのだろう、でかい袋を2個持って移動してるのだ…鏡くらいはありそうだが。
なかなか見ない…。
「銀歯…銀歯のトコだった」
見るまでも無い…。
何を探していたんだろう…。
カラコロ…カラコロと飴を舐めている…虫歯なのに…だから虫歯になるんだよ…。
飴探してたんだね…。
「カレーパン買ってきた」
べつにいらないが…バリッと袋を開ける。
食うか、食わないかは聞かないんだな…。
「ふっ…ん」
と運転中の僕に差し出す。
「カレーパンはセブンだわ…ローソンよりね…」
「コレ…どこの?」
「ローソン」
「…………」
(いや…べつにいいけどね…)
「なんで急に痛くなったんだろ?」
「前兆あったでしょ」
「ないよ…いきなりだよ」
「歯医者予約できないし…急患で行くしかないね…」
「待つけどね…長時間」
「うん…でも予約30日まで取れないって言われた…いい歯医者知らない?」
(いい歯医者は混んでると思うが…行ってすぐ看てくれるなんてヒマな証拠だろう)
「虫歯って移るんだよ」
「ホント?…あぁ…キスできないね」
「なんでいきなり虫歯になったんだろ?」
「虫歯はイキナリならないよね…生活習慣だね…」
「…………」
早く治療してね。
キスしたいから…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます