rogue

あとがき(最初にどうぞ)

 さて。

 貸本屋その二とでもいいましょうか、その様なものですが。

 実を言うと貸本屋は私の希望であり、願望であります。そして私の現実であり、幻想であります。

 実際、この貸本屋を書くにおいて題材としたのは私の住む場所の近くの神社の裏参道です。まあその裏参道も裏参道と呼んでいいのか、わからなくなってはいますが。

 ですが、この貸本屋に場所はありません。ある様でない、そんなもの。要するに怪談くはいだんというやつです。否、都市伝説といったほうがよろしいやも知れません。

 いつかの夢の物語、明日の夢の物語。

 愛しいもの、切ないもの、奇妙なもの、恐ろしいもの、切ないもの、苦しいもの、優しいもの、美しいもの、醜いもの。

 真偽のほどはこれを見ている貴方の胸の内。

 これは貸本屋を営むひとつの《もの》と、それにまつわる《もの》たちと、それに心奪われた《ひと》達のお話。


 あなただって知らず知らずの内に、

 貸本屋の一冊となっているのです。

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