滝の音は絶えて久しくなりぬれど

名こそ流れてなほ聞こえけれ

たきのおとはたえてひさしくなりぬれど

なこそながれてなほきこえけれ

大納言公任

訳）

美しかったこの滝も枯れて随分経つが、かつての名声だけは今でも聞こえてくるのだ。

超訳）

美しかったこの滝は枯れてもなお、名声を得ている。

私もそうなれるだろうか。

ちょっと一言）

この滝とは嵯峨天皇の離宮のそばにあった美しい滝。

公任が訪れた時には滝殿は廃墟となっていたが名声だけはまだ残っていた。

この滝は『名古曽(なこそ)の滝』として今でも名声を残している。

もちろん大納言公任の名前もね。

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