第7話バトルアリーナ開幕

 翌日、宿から出た俺はすぐに会場へと向かった。


 会場に着くと、係員に案内され選手の控え室に入った。控え室の中には熱気が立ちこめており、主な参加者は傭兵の様な格好をしていた。


 そして俺は、その中で何故か一ヶ所だけ空いている場所に座った。


 開会を待つ俺は、辺りを見回して気ずいた。トナリニオンナノコガイラッシャル。


「…………」


 だからここだけ空いてたのか…やってしまった。だが、今離れるのも格好悪い。どうしよう…


「おい」


 悩んでいる俺に声をかけたのは、昨日列に割り込もうとしていた奴だった。


「お前は俺様に恥をかかせたんだ。生きて帰れると思うなよ」


「…………」


 イラッときたがこういうのは、相手にしない方が良いのだ。という事で、無視した。


「チッ。お?こんなところに女が居るじゃねぇか。お前、俺と良いことしようぜ」


「…………」


 兜と髪の毛のせいで女の表情は見えないが、静かな怒気が漂ってきた。

 思わずステータスを確認したら…


 強えぇぇぇぇぇぇ。俺を囲んでた兵士の1万倍位の強さだ。


『只今より、バトルアリーナを開催します。選手の方は入場して下さい』

 アナウンスがかかると彼女は、控え室から出ていった。他の選手も出口へ向かう。俺もほっとしながら出口を目指す。


 そして、選手が揃ったところで、バトルアリーナが幕を開けた。

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