第5話ルール説明

 さて次に俺が見た光景は…


 転送前と同じ光景だった。


 ただし、全く同じかというと俺も違う。違ってる箇所は3つ。



 一、何故か俺の周りを囲むようにして柵がある。


 二、柵の周りに兵士が居る。


 三兵士や落下中の木の葉が止まっている。



 推測としては、空間跳躍はその場から消えたように見えるが、時間の跳躍はその場でフリーズしたようになるのではないか?


 なので、あの貴族の女の子エリスが、俺の周りに柵を作り兵を配置したのではないか。これが、一と二の推測。


 三は時間が停止しているのではないか?


『正解です』


 !


「何で時間を止めたんだ?」


『貴方への連絡事項が6つあるからです』


「多いな…、言ってくれ」


『一つ目は貴方には異世界生活をする上で目標を持ってもらいます』


「どういう目標だ?」


『この世界には100の国があります。その100ヶ国を全て統一して一つの国にして下さい』


「無理だろ‼︎」


『目標なのでやらなくても良いですが、もし成功した場合は、神が願いを五つ叶えます。周囲の協力を得るのも可です。』


 それでも無理ゲーだと思うが、やらなくても良いなら、一応心に留めておくことにする。


「次は?」


『一つ目のミッションが決まりました。バトルアリーナでの優勝です。』


「?…バトルアリーナって何?」


『戦いが嫌いな人は戦闘大会と呼んでいます』


「わかった。それは、出るつもりだったから大丈夫だ」


やっぱねえな、この名前…


『なお、設定された賞品は漆黒のマント(即死耐性付き)です。このマントを着用しているときは即死するような傷は付きません』


 まあ、有用性が高いな…(自分で作れるが)


「次は?」


『神からの選別でこの世界の一般常識を与えます』


 これはありがたい。俺の能力の欠点は『知らないものは創れない』だからだ。で、次は?


『この時間停止は用が済めば解けます』


 だろうな、じゃないと困る。てか、やっぱり読んでやがる。


『五つ目は私も貴方に同行します。但し、一般人には見えないよう、本来の姿と、本来の能力で同行します』


「…別に構わないけど」


『最後に貴方がしていた細工は完全に上手くいっています』


 バレてたか…思わず頭を抱えてしまう。


『以上で終了です。では異世界生活スタートです』


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