前のエピソード――第2話願い

　その後、俺は能力を試した。結果はかなり良い。

　ただ、問題もあった。生命を創造する際は心の無いものでないと創れない。と言う制約があった。だが、この問題は直ぐに解決した。

　簡単だ卵には心が無いので創造が可能だったのだ。

　そして、とある事実が発覚した。例の不審者は女だった。（しかも、美人）

　何故あんな格好をしていたのか聞いたところ。

「私は元々ピクシーと言う妖精でした。そして、高位の妖精に人間に変身させてもらい、人間の街に行くのが好きだったのです。ただ妖精は殆どが美男美女でとても目立つため、変装して街へ行っていました。その癖が出て変装してしまったのです。」

　という事らしい。因みに神の使いになってからは、変身は自分で出来るようになったらしい。心を読む力も後付けだった。

「では未来に転送します。」

　そう言われて、俺は１つ聞きたいことを聞いておいた。

「どれ位未来ですか？」

「貴方が思っている様な世界になる頃です。普段は時間は操らないので、予定している年よりも10年程誤差が出ます。なので予定より11年前に転送して、微調整をした後に、予定している年に再転送します。理由は時間を進めるよりも、戻す方が難しいからです。貴方の転送時刻と日にちは決まっているので再転送は必ず有ると思って下さい」

「わかりました」

「では、転送を開始します。転送後は、微調整に３０分かかるので、その間はご自由にお過ごしください。」

　そして、また俺の視界から世界が消えた。