太陽のオトシゴ

登場人物（第一部終了時点）

第一部 あらすじ

　情報過多すぎる20XX年。

　広がる教育格差に、国家は新たな教育〝バースデー・エッグ〟を追加する。

　特殊ＡＩ、超高性能教育情報端末――Super Highspec Teach Information Terminal――通称〝ＳＨＴＩＴ（シュティット）〟。一つとして同じ姿はなく、彼らは学生の友となり、教師となり、そして導き手となる。その理念からこの特殊ＡＩは〝相棒（バディ）〟と呼ばれ愛されている。

　主人公〝天広　太陽〟は高校二年になり、遂にそのバースデーエッグを受け取ることになるのだが、そのタマゴから生まれたのはとっても可愛い女の子だった。

　その相棒に〝テラス〟と名付け、親友で幼馴染の〝高遠　正詠〟の相棒〝ロビン〟、〝那須　遥香〟の相棒〝リリィ〟と共に、新しい生活に心躍らせていた。

　しかし相棒が配布されてからすぐに、遥香の親友の〝平和島　透子〟の相棒〝セレナ〟が電子遭難し、三人は彼女の相棒を助けようと画策する。そんな中、クラスでも不良として悪目立ちしている〝日代　蓮〟と彼の相棒〝ノクト〟と協力し、セレナを捕えている謎の化け物と遭遇。

　テラスの不思議な力で何とかセレナを救い出すが、その化け物はテラスを〝ゴッドタイプ〟と呼び、一旦退却する。

　しかしその後、太陽の元に〝パーフィディ〟と名乗る者が単身で現れ、テラスを奪う為に再び現れると不吉に言い残し、去っていくのだった。

　平和島の相棒が無事に戻ったことを確認すると、太陽たち五人は正詠に誘われ校内で行われる、相棒を使ったシュミレーションゲーム〝バディタクティクス〟に参加することになった。

　自分たちよりも強い相手に苦戦しつつも勝ち上がる太陽たちは、遂に決勝戦へと駒を進めるのだが……決勝戦で対峙したのは、去年史上初の二年生で優勝を手にした、〝王城　翼〟率いるチーム・トライデント。

　透子の相棒セレナの尽力により、あと一歩の戦いまで迫った太陽たちだったが、そこで邪魔をしたのが、先のパーフィディの仲間、〝リベリオン〟だった。

　相棒の痛みが太陽たちマスターに痛覚が伝わってしまう特殊ルールで、恐怖を抱きながらも太陽たちは王城たちと共に戦うが、リベリオンの仲間〝リジェクト〟が現れたことで状況は一変、テラスが捕らえられてしまう。

　そのとき、リベリオンは太陽と過去に会っていることを伝え、太陽が忘れていた〝大切な少女〟の名を呼ぶと、不思議にも太陽は意識を失った。

　太陽が意識を失い絶体絶命の中、テラスの体を使い謎の誰かが彼らを助けた。そのタイミングで、〝ジャスティス〟、パーフィディが現れ、より場は混乱していく。

　その後パーフィディ達は何故か退却し太陽は病院に運ばれるが、太陽はテラスや相棒のことすべてを忘れてしまっていた……。