両親は『毒親』だと 思う

第3話 毒親の実態──我が家の場合

 わたしの両親が俗に言う「毒親」だということに気付いたのは結婚してからだ。結婚後にもしかして、くらいだったのが、妊娠出産を経て確信に変わった。程度に差はあるけれど、父も母もそうだ。特に父は酷い。それは次回以降に詳しく書こうと思う。


 昔から生活のほぼ全てが不愉快で仕方なかった。けれど、親の権力で押さえつけられるうちに違和感や怒りを自分で押し込めるようになった。未成年者には衣食住を盾に脅されると、従うしかないからだ。いつしかそれが癖になり、知らないうちに散々ストレスを溜めていた。何かにつけて気に入らないと脅して追い出そうとするものだから、受験や就職をするタイミングで何度も家を出ようとした。なのに、度重なる親の妨害に遭い、そのたびにしぶしぶ断念。誰も味方はいなかったが、今思えば親戚の誰かに頼んで説得してもらってもよかったのかもしれない。そんな生活は、結婚でようやく脱出することができた。

 急に親から解放された。当時、何でこんなに気分が晴れやかなのか、自分でも分からないくらいに爽快だった。晴れやかでないのが普通だったから、麻痺していたんだろう。主人の留守の日に時々泊まりに行くと、何故がイライラした。でも、その理由が初めはよくわかっていなかった。今まで「普通」だったことが、ようやく「異常」だと気が付いたからだろう。


 立派な親をお持ちの方にはきっと理解されないことだと思う。むしろ、親不孝なくらいかもしれない。けれど、これは事実だ。

 大人になるまで、わたしは盲目的に親の愛を信じ続けてきた。けれど、ことある毎にがっかりし、裏切られてきた。今も昔も、わたしの尊厳は無いに等しい。感謝などとっくに相殺されて、むしろマイナスだ。もう期待しないし、出来そうにない。わたしは如何にして親に関わらないように済むかを本気で考えている。

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