第9話 翼 ~未来へ~
MY DREAM
すごく悲しいね 君に逢えないなんて
僕の心は痛む
忘れないさ きっと
君の笑い顔
僕のこころの中で君は笑って君は笑っているよ
あの日 あの時の
君の笑い声が聞こえてくる
WHERE IS MY DREAM
君がこころの中で笑っている
WHERE IS MY DREAM
君がこころの中ではしゃいでいる
きっといつか一つになろうってさ
あの日君は言った
あの言葉を胸に僕は走ってきたのに
何故に君は逝ってしまったのか
何故に君は僕の目の前から
みんなの声が僕を励ましてくれ
みんなの声が僕に勇気をくれた
だから僕は昔の僕自身に戻るよ
君と僕の思いでそして小さな命を胸に
この翼を一人きりで世界に羽ばたくために
この翼で一人大きな世界に羽ばたくために
いつかきっと君の命を連れ羽ばたくために
レインボーブリッジ れいんぼーぶりっじ reinnbo-buriji
ushijima kazumitsu [牛嶋和光」
歩道橋の上からふと見上げると、僕の目に遠い日のある光景が映っていた。それは弧を描いて飛んでいく一つの 包み やがて海に溶け込んでいく・☆僕の口元に懐かしさと共に浮かんだ微笑みが、今年の春の日差しを受けて、下を通る車の輝きと共に光っていた。
あれはもう二十数年も前の話しになる。まだ、いわゆる 青春 と呼んでいい頃の、とてつもなく辛い想い出、だがそれも、ただ懐かしく思い起こせることを今更のように不思議に思いながら、僕は眼下に見える雑踏の向こうに、昔の自分の姿を映し出していた。
と、その時、僕は携帯電話の着信音で現実に引き戻されていた。ポケットを探り、取り出した端末に向き合う。証券会社の久留米支店の担当者からだった。思いがけず時間が空いた。
歩道橋の上からエレベーターで下に降り、近くのコンビニでタバコとライター、携帯灰皿セットを買って、もう一度歩道橋の上に戻り、タバコを取り出し辺りを見回しふと気が付いた、あの頃の自分には、今こうして現実世界で生きている自分の姿など、想像することも出来なかった。そう他人事のように思いながら、僕は現在の空に今一度 あの包み を、過去の空と当てはめてみることにした。
少しの休憩の後、ビッグバンの真実を教えよう!!
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