転生魔王は猫から始めた
放浪書気
第1話 呼ぶ者あり、応える者あり
くっそつまらない今の生活、なんだか楽しさが来ないかと待ち望んでいる男がいた。
街の学力的にも風紀的にも学費的にも普通と言われている普通科高校に通っている。
全く面白みがなく、度々授業中に脱走し、生徒指導の教師と殴り合いをしたり、パトカーと鬼ごっこしたりして気を紛らしているが、何だが物足りない。
そんなとき、
「さぁ、西羅。こっちにくるんじゃ。こっちには楽しいことが待っているぞ。何なら 望むとされるものを2つほどやろう。」
突然何処かから声が聞こえた。
「君は確か歴代最強の魔王の曾孫だったはずだ。君の力で我々に力を!」
意味がわからない。
ただひとつ言えることといえば、
楽しそう!!
魔王だよ!魔王!なかなか転生モノの物語とかでも魔王にはなれないよ。
その呼び声に俺は答えた。
「いいんか、いきなり魔王とか。」
「ああ、魔王が最近討伐され、後継がいないからな。長話は無用だ。さぁ行くぞ。」
見えない奴は俺の意識を奪い・・・、その後はよくわからない。
無双な魔王生活が異世界が俺を待っている。
なんじゃこりゃぁーー!!
俺の体がないじゃないか!!
「申し訳ありません。西羅様、我々の手違いで肉体に移す前に目覚めさせてしまいました。」
意味分かんないし、さっさと肉体に移せよ。
「大変言いづらいのですが、目覚めさせてしまった魂を人の体や猛獣の体に移すのは我々の能力では不可能でして・・・。現状では子猫が限界です・・・。」
なんだか頼りないオーラがプンプンする。
「大丈夫です。子猫の姿でも西羅様の強力な力は発揮可能ですし、低燃費ですよ。」
子猫は車とかそういう類じゃ無いから。
「とりあえず移しちゃいますね。」
おい、俺の意思を一ミリも尊重しないのか、こいつは。
子猫になっている。ひ弱な子猫だよ。
「自己紹介してませんでした。先代魔王の右腕をしておりました。アーデルともうします。右の者がナスト、その右の者がオルです。西羅様のお手伝いをさせていただきます。」
なんか強そうな地位の人物だったようだ。あとの二人(?)はなんだかのスキルを持っているに違いない
「西羅様、お疲れだと思います、我々の本拠地、西羅様の城にご案内します。」
城か、楽しそうじゃないか。子猫という姿を除けば。
まぁ、楽しまさせてもらうよ。フッフッフ
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