可愛らしい少女たちの一人称で紡がれる物語は、最初砂糖菓子のようである。ふわふわと、やさしい色をして、どこまでも甘い。しかし一皮剝くと、そこには鋭い切っ先を隠す毒がある。不安定な心を書き綴る日記。正体の見えてこない親友の本音。目隠しをしながら突き進んでいくような恋路の先にまっているものとは何であろうか? 恋とはかくも恐ろしい。