もう一つの甘い恋

こびと

プロムの後に


それぞれが正装し、着飾って参加したプロム。


1日がかりの大きな卒業イベントも、終わりを迎えた。


チャド、ジェイソン、ジークは広間に集まって会話していた。


「ふいー、やっとこさ終わったな」


ジークは笑いながら2人の肩に手を回した。


「あぁ、最高の1日だったな」


チャドはジークとジェイソンの方を見ながら笑った。


「うん、そうだね」


ジェイソンもまた、笑ってそう答えた。


「俺、早く帰ってタキシード脱ぎたい」


チャドが気だるそうにそう呟いた。


「俺もだよ…脱ぎたい」


ジークは疲れたような顔をした。


「…僕、熱いから少し外に行ってくるよ」


ジェイソンはタキシードをバタバタさせながら、ドアを指差した。


「おう」

「わかったよ」


チャドは片手を上げて答え、ジークは笑って答えた。


ジェイソンはドアを開け、外に出た。


外は2月の寒い風が吹いていた。

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