第21話『回復薬』
「よし!だいたい基本ルールはわかってきた!どんどん使っていこう!」
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僕達は触ったものをカードに変えるスキル『カード化 - カードライズ』の実験を繰り返し、根本的な法則を理解し始めていた。
・大きなものや、水、火などもカードにできる。
・生き物はカードに出来ない。
・合成して新しいカードを作ることが出来る。
このあたりのルールを活かして、自分たちの力を上げていきたい。
「そうね!なにする?」
と、アルテミスタ王国第一王女のアスカが僕に聞く。
基本ルールは分かった。簡単に、しかも効果が良いことから優先してやっていきたい。
「うーんそうだね。基本は回復系と武器強化だよね。」
と、僕が考える。
そう、それが一番優先度が高い。
このスキルを元に新しい戦術を考えてもいいが、現行のちからを底上げするのがまずは重要だ。
そもそも、護衛のリリィ、ユリカの二人がいままでもアスカ
を守ってきたのだ。彼女達も伊達ではない。
「その一つ目がこのファイヤーソードだね」
とユリカが僕のあげた、火のカードと鉄の剣を合成させて作ったファイヤーソードを掲げてみせる。
そう、この剣により彼女の攻撃力はかなり上がったとかんがえられる。
異世界でお馴染みのいきなり最強の剣みたいにはいかないけど、それでもずっと良い。
「うん、あとは僕とアスカとリリィの武器だね」
と僕が言う。
「私は格闘家だから、とくにつかってないの!」
とリリィがビュッと素振りしながら言う。
そうか、彼女は格闘家だったのか、小柄な体型を活かした素早い戦い方をするのかもしれない。
スピードが上がる武器や道具があるといいのかもしれない。
「なるほど、でもいい籠手とか、防具とかそのうち作れるかもしれないから考えておこう!」
と僕は言う。
「私は基本剣ね。いつもユリカと訓練してるわ!」
とアスカが言う。
道理で自信があるのだな、と思った。
普段の立ち振舞方からするにかなり綺麗なフォームで戦うのだろうなと思った。
「なるほど。その2つは頭に入れておこう。ぱっと思いつくものがないから、先に回復系がいいな、傷薬を作ろう!」
と僕が言う。
この世界の傷薬はどうやって作るのだろうか。
「それなら、薬草と綺麗な水だ。国ではそれで作っている。ただ常に数は足りない!」
とユリカが言う。
「なるほど!それだ!」
と僕は言う。
「あ、そうか!水なら一枚のカードになるものね!」
アスカが言った。
「そう、カードの基本の使い方、たくさんのものをこの一枚のカードに出来る!だ」
と僕も頷く。
「じゃあ、綺麗な水を取りに行こう!」
と僕が言う。
「ああ、それなら、強い魔物が出ない距離にある、森の泉にいけばある」
とユリカが言う。
「よし、そこに行こう!」
と僕が言う。
「よし!森の泉に行きましょう!」
とアスカが言って僕らは歩き出した。
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