口づけは優しく
花橋 悠
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小さい頃からアルモナ=リーヴェは独りぼっちだった。
生物学者である両親は朝から晩まで研究に身を費やしていた。
学校では、嫌われているわけではないが、みんなアルモナに近付こうとしなかった。
担任の先生に、どうしてみんなと仲良くならないのか、と訊かれたことがある。アルモナは、分からない、と答えた。
本当に分からなかった。
ただ、独りでいることが辛いとか、友達を作って遊びたいとか、そういった感情や欲求は全く無かった。
独りぼっちでいることがとても心地好く思っていたのである。
誰にも邪魔されず、誰にも干渉されず、迷惑がかからない程度に自分の好きなことが出来る。
いつまでも、そんな毎日を望んでいた。
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