奇怪図書探偵団

山神美智

第2話 依頼と決意

1階に降りた3人は依頼人用いらいにんようすずの置いてあるカウンターに行くと其処そこには小学6年生位の気弱そうな男の子が立っていた。3人が男の子に近寄ろうとすると3人に気付いたのか男の子の方から近寄ちかよってきた。

「君がこのすずを鳴らしたのかな?」

「そうだよ。」

五月が聞くと男の子は真剣な表情で頷いた。それを聞い3人は2階に事務所に案内をした。



***




事務所に着くと男の子をソファーに座らせてその向かい側に3人は座った。

「ようこそ!奇怪図書探偵団きかいとしょたんていだんへ。僕は五月、眼鏡をかけた女の子が詩音で尻尾が生えてるのが村雨だよ。」

「そ、そうなんだ。宜しく…」

五月が突然元気な声で自分達の紹介をしたので緊張したのか少し視線をしたに下げた。

本題に戻ろうと咳払いをして優しく話してみると。

「コホン…依頼の内容について事細かに教えてくれませんか?」

「うん、僕は睦月むつき。実は最近僕のクラスメイトの子達が‘’アキさんの友情”って言うおまじないをしたらその日からクラス内でたたりが起きるようになって怪我人が出るまでになって…」

「え……」

詩音が本題に戻ろうと咳払いをして優しく話してみると男の子のはゆっくりと話始めたが次第に睦月は青ざめ3人は動揺してしまった。

「睦月君。君にもちょっとその祟りの影響がオーラに出てる」

「何で僕にまで…」

そして3人は少し苦しそうな顔をしていて代表して村雨が睦月に言うと睦月はどんどん不安げな顔になる。

「大丈夫、助けるから」

「心配しないでください」

五月は睦月に笑顔で手を繋いぎそれから詩音も安心させるように睦月の頭を撫でた。

「睦月にくっついている祟りのオーラの感覚を覚えておいてください。そして学校に行く準備をしてください。」

「了解。」

「分っかりましたー!」

「あの…僕は何をすればいい?」

村雨と五月に指示を出し2人は余裕な表情で返事をし直ぐ様自室へと向かった。

そして睦月はか細い声で質問をしてきた。

「君についてる負のオーラを祓って家に送るつもりだよ。危ないからね。」

「僕も行くから。役に立つから!」

詩音が説明をしたが睦月は大声で言った。

「何か決意があるんだよ。行かせてあげて」

「そんなのダメに決まってるでしょ」

「そうですよ。命に関わるかもしれないんですよ!!」

戻ってきた五月が何時もより真剣な表情詩音に言うと村雨は首を横に振り否定をした。

村雨の後付けをする様に詩音も必死に言う。

「僕はクラスの皆を友達を助けたい。僕の大切な友達だから!」

「そこまで言うなら…条件が1つ。」

「絶対に1人行動をしないでください。」

「うん、約束する。」

必死に大きな声で睦月は話した。

その迫力に詩音と村雨は折れ睦月は気の引き締まった声で約束をし詩音は微笑みながら頷いた。そして睦月に事務所で少し待ってもらい予想以上の事だった為追加のお札を取りに自室に戻った。


自室に着くと直ぐ様棚たなに入っているお札を取り出ようとしたその時……本棚のある一冊の本が突然光出した。詩音は光出した本を手に取ると花言葉についての本で中身をペラペラ捲るとアザミの花言葉の所で何故か手が止まった。

復讐ふくしゅう、孤独ですか。不気味ですね…」

アザミの花言葉を見て顔をゆがませ独り言を呟いていたが重要な気もしたのか花言葉の本を棚に仕舞わずかばんの中に入れて自室を後にした。

五月と村雨の準備が終わったのを確認して図書館を一旦閉店させ人間界へ続くゲートへ行き人間界へと渡っていった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る